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大手百貨店/2月売上高各社で高額品・インバウンド・バレンタインが好調

2024年03月01日 16:24 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オーリテイリング、高島屋は3月1日、2月の売り上げ速報を発表した。

社名 売上高前年同月比
三越伊勢丹 26.4%増
J.フロントリテイリング 21.8%増
H2Oリテイリング 24.7%増
高島屋 17.5%増

三越伊勢丹前年同月比26.4%増、J.フロントリテイリング(百貨店事業合計)21.8%増、エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店全店計)24.7%増、高島屋各店計(国内百貨店子会社含む)17.5%増だった。

各社ともに、高額品需要、インバウンドの好調が継続。バレンタイン商戦も活況を呈し、売り上げ増に貢献している。

■三越伊勢丹HD(2023年3月期売上高:4874億円)
伊勢丹新宿本店店頭前年同月比27.6%増、三越日本橋本店店頭21.7%増、三越銀座店48.1%増などで、三越伊勢丹計26.4%増だった。

札幌丸井三越18.3%増、仙台三越8.0%増、新潟三越伊勢丹2.5%増、静岡伊勢丹7.6%減、名古屋三越11.9%増、松山三越2.3%減など、国内グループ百貨店計は12.9%増となり、国内百貨店計は21.4%増となっている。

伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・三越銀座店を中心に、引き続き高付加価値商品の売り上げが好調だった。

ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心にジャケット、ブルゾンなどの春物アウターが好調に推移。継続してハンドバッグ、財布などの革小物、 化粧品の売り上げも伸びた。

お得意さま向けのイベント、バレンタイン関連イベントも好調で、売り上げを押し上げた。

免税売り上げは春節の影響もあり、単月最高額となった12月に次ぐ高水準となった。全体傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグ、財布、宝飾・時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高いという。

■J.フロントリテイリング(2023年2月期総額売上高:9987億円)
大丸松坂屋百貨店合計の売上高は前年同月比22.0%増、博多大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の合計売上高は21.8%増だった。

2月度の売上高は、婦人服のカットソー、シャツ、紳士服のジャケットなど春物ファッションが活発に動いた。加えて、ラグジュアリーブランド、化粧品も大きく売り上げを伸ばし、バレンタイン商戦も好調に推移した。

店舗別では、15店舗中14店舗が前年実績を上回り、そのうち8店舗が対前年2けた増となった。訪日外国人売り上げなどが好調な心斎橋店、札幌店は対前年4割超の増加となっている。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、春節での訪日外国人客の増加により、ラグジュアリーブランド、化粧品の売り上げが大きく伸び、対前年238.6%増(客数200.2%増、客単価12.8%増)。

■エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)(2023年3月期売上高:6280億円)
百貨店事業の全店計の売上高は、前年同月比24.7%増となった。内訳は阪急本店32.5%増、阪神梅田本店19.1%増、支店計15.6%増。

2月は、来店動機につながるバレンタイン商戦が活況を呈し、また海外からの来店も引き続き多く、来店客数が順調に推移。中旬での気温の上昇もあり春物ファッションの動きが良く、加えて2回の3連休、うるう年に伴う営業日1日増など好条件も重なり、全店の売上高前年比は2割増と高い伸びを示した。

中でも都心店全店が売上高前年比2けた増と好調で、特に阪急本店や博多阪急が3割増とけん引している。

免税売上高は引き続き高い水準で推移し、同月対比として9カ月連続、単月としても過去最高を更新した。

阪急本店は、2カ月連続で、過去最高売上高を更新した。

化粧品を含む婦人ファッション全般と紳士ファッションが好調で、いずれも売上高前年比は2割増を上回っている。中でも、インターナショナルファッション、アクセサリー、バッグ、宝飾品、時計の売上高は前年に対し4割増を超えた。

ニット、ジャケット、バッグ、スニーカーなど春夏の新作が国内外の顧客に高稼働。一方、コートの売り上げも海外からの顧客を中心に好調に推移している。

食品フロア、各階イベントスペースなどを使用し約300ブランド・約3000種類の規模感で、全館にて展開したバレンタインチョコレートは期間売上高約31億円と昨年を上回り過去最高を更新。会場ごとにバラエティー豊富にテーマ設定し、セミナーなど楽しむ・学ぶ・体験する要素もさらに強化した9階特設会場がけん引、期間中大きなにぎわいを見せたという。

100万円以上の高額品の売上高は、前年の約1.5倍と引き続き高い伸びを示した。

■高島屋(2023年2月期営業収益:4434億円)
高島屋国内百貨店各店計は18.5%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、高崎高島屋を含めた国内百貨店計は17.5%増だった。

2月度の売上高において、国内顧客は、春物衣料・雑貨を中心に堅調に推移した。また、インバウンドは、「春節」期間中の客数増加に加え、ラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸びた。

免税売上高は前年同月比173.8%増、2019年同月比64.1%増となっている。

店舗別売上高では、大阪店、京都店、泉北店、日本橋店、横浜店、新宿店、玉川店、柏店、岡山店、岐阜店、高崎店が前年を上回った。

商品別売上高(同社分類による14店舗ベース)では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子ども情報ホビー、スポーツ、リビング、美術、食料品、サービスが前年実績を超えている。

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