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KKR、楽天／ウォルマートから西友株式85％を取得

2020年11月16日 15:20 ／ 経営

KKR＆Co.Inc.、楽天、ウォルマート・インクは11月16日、KKRと楽天がウォルマートから西友株式を取得すると発表した。

契約では、KKRは西友株式65％を取得、楽天は小売業のDX推進を目的に設立する新会社を通じて西友株式20％を取得する。ウォルマートは西友株式15％を継続保有する。今回の取引における企業価値は1725億円（約16億米ドル）となる。

西友のCEOであるリオネル・デスクリー氏は移行期間中、引き続き西友の事業統括にあたり、その後はウォルマートにおいて新たな役割を担う。西友の新たな取締役会は、KKR、楽天、ウォルマート各社が選出する取締役で構成し、日本で意思決定ができる体制を実現する。また、案件完了時を目途に新たなCEOを指名する予定だ。

＜西友の店舗＞
西友の店舗

ウォルマートは西友株式の15％を継続保有しながらKKR、楽天と協業、西友のデジタル・トランスフォーメーション（DX）を加速化する。

グローバルベースでEコマースやデジタルマーケティングのプラットフォーム成長を推進してきた楽天とKKRは両社の強みを生かして西友が革新的で日本を代表するリテーラーとなることを支援する。

西友は、オンラインとオフラインを融合した国内有数のOMO（Online Merges with Offline）リテーラー、かつ地域に密着した革新的なバリュー・リテーラーとなることを目指す。

OMOとは、オンラインとオフライン（実店舗）の垣根をなくすことで、顧客がより効率の良い購買体験ができるようにするためのマーケティング施策。

デジタル・チャネル投資の加速化による、アプリを利用した買い物、決済、配達の実現や新たなキャッシュレス決済の導入を実施。オンラインとオフライン（実店舗）を融合させたサービス体験の向上や消費者のニーズを先取りしたエブリデー・ロー・プライス（毎日低価格）商品群の拡充を図る。

楽天とウォルマートは既に、戦略的提携のもと、楽天と西友の合弁会社を通じてネットスーパー事業「楽天西友ネットスーパー」を協働運営し、順調に成長させているほか、米国においても電子書籍サービス「楽天Kobo」の展開で協業している。

今回の取引もその一環であり、楽天は新会社「楽天DXソリューション（仮）」を通じて、楽天が保有する1億以上の会員基盤やテクノロジーを活用して、西友を含む日本の小売業のさらなるDX推進を支援する。

また、西友は今後も引き続きウォルマートのベストプラクティス、グローバル調達網、プライス（価格）・リーダーシップと価値提供を可能にするスケールメリットを活用する。

ウォルマートは「地域の特性に応じた最適なパートナーと最適な形で連携することで地域に根差した強いビジネスを構築する」という戦略を具現化するという。

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