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カルビー、キヤノン、久光製薬/栃木県で東京ガスからの電力と熱の供給の共同化

2016年08月26日 11:55 / 経営

カルビーは8月25日、キヤノン、久光製薬とともに、東京ガス100%出資子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以下「TGES」)と、栃木県宇都宮市にある清原工業団地内の隣接する既存7事業所における、省エネ・CO2削減、BCP(事業継続計画)の強化を目的とした電力と熱(蒸気や温水)の供給契約を締結した、と発表した。

TGESは、3万kW級のガスコージェネレーションシステム(以下「ガスコージェネ」)を備えた「清原工業団地エネルギーセンター(仮称)」、電力自営線などの供給インフラの建設に10月より着手。2019年1月の竣工を目指す。

内陸型工業団地において、異業種複数事業所向けに電力と熱(蒸気や温水)を合わせて供給する取り組みは、国内初の「工場間一体省エネルギー事業」(複数の既設の工場間において、生産ラインの統合やユーティリティーの共有によるエネルギーや生産品などの相互融通により、一体となって省エネルギーを行う事業)となるという。

同事業は、省エネやCO2削減によって環境負荷低減を目指すカルビー、キヤノン、久光製薬の3社が、ガスコージェネの導入などの実績を持つ東京ガス、TGESと連携して検討を進めてきた。

時間や時期によって、需要状況の異なる異業種複数事業所の電気と熱(蒸気や温水)の情報を、エネルギーマネジメントシステムに集約。

電力と熱(蒸気や温水)を効率的に供給することで、約20%の省エネ、CO2排出量の約20%削減が見込まれており、事業所単独では実現できない規模の環境負荷低減が可能となる。

さらに、ガスコージェネにブラックアウトスタート仕様を採用することで、停電時における各事業所への電力と熱(蒸気や温水)の供給が可能となり、供給安定性が向上するという。

同センターの建設は、国の温室効果ガス排出削減目標等を踏まえて策定された栃木県の「とちぎエネルギー戦略」、宇都宮市の「宇都宮市地球温暖化対策実行計画」などに合致しており、モデル事業としての全国への発信が期待されている。

また、工場の省エネルギー化を支援する経済産業省の「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」に採択されている。

■事業所の内訳
カルビー:新宇都宮工場、清原工場、R&Dセンターの3事業所
キヤノン:宇都宮工場、宇都宮光学機器事業所、光学技術研究所の3事業所
久光製薬:宇都宮工場の1事業所

■清原工業団地エネルギーセンター概要
予定工期:2016年10月~2019年1月
敷地面積:約2万m2
延床面積:約5000m2
需要家敷地面積合計:約60万8000m2
エネルギー供給設備:ガスエンジンコージェネレーションシステム(3万kW級)、蒸気ボイラ(45t/h級)

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