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トリドール/汚れにくい「電動ファン付き」ユニフォームをクラボウと開発

2021年05月20日 11:00 / 経営

トリドールホールディングスは5月20日、倉敷紡績(クラボウ)と、労働環境などに配慮したユニフォームを開発したと発表した。トリドールHDでは、新しいユニフォームを5月下旬から、丸亀製麺や国内グループの一部店舗に順次導入する。

<(左から)「通常タイプ」と「電動ファン付きタイプ」のユニフォーム>

ユニフォームは、「通常タイプ」と「電動ファン付きタイプ」の2タイプ。2つは共にクラボウの防汚加工素材「ソイルスウィープ」を採用した。「ソイルスウィープ」は、汚れが付きにくく、落ちやすいなど防汚性に優れる。

素材はクラボウの環境に配慮した染色加工工場の徳島工場で染色・加工。開発には、ユニフォームのプロデュース事業を行うタイコーコーポレーション、クラボウのグループ会社のクラボウインターナショナルも協力した。

「通常タイプ」は、厨房(ちゅうぼう)での汚れが付きにくく、落ちやすいユニフォーム。丸亀製麺の厨房で発生する汚れを研究し、独自加工を施すことで、食品油や天ぷら粉などの汚れ、しょう油や天つゆといった水溶性の汚れがつきにくく、洗濯時には落ちやすい防汚性能を新たに付与した。

<「ソイルスウィープ」の家庭洗濯での防汚耐久性試験>

2社では丸亀製麺の従業員でユニフォームの着用試験を実施し、丸亀製麺特有の調理汚れに対応できることを確認したという。また、家庭洗濯で100回、工業洗濯は50回後も防汚性を維持する強力な洗濯耐久性能も実現。生地の風合いも改良して、清潔感を保持しながら着心地がよいユニフォームに仕上げた。

一方、「電動ファン付きタイプ」では、「ソイルスウィープ」に電動ファンを搭載し、夏場の熱中症対策に配慮した快適性と安全性を実現。ファンは後ろ身頃に付け、裾の方向から首元へ風を誘導する通気空間を立体的に形成することで、ユニフォームの中に取り込まれた外気がユニフォーム内を通り襟から排気され、熱を逃がす設計にした。

<ユニフォーム着用時のサーモグラフィ温度比較>

サーモグラフィを使った温度試験では、着用初期と比べ、30分後には身体の前身の表面温度で約マイナス3度の効果があることを確認したという。ファンを回すバッテリーの重量も一般的なバッテリーに比べ約50%の軽量化し、装着時や作業時の負担軽減も図った。

トリドールHDでは夏場の暑さ対策での効果が見込めることから、まずは電動ファン付きタイプを「丸亀製麺」「豚屋とん一」「とりどーる」「長田本庄軒」の一部店舗で5月下旬から先行で導入。今後はトリドールグループの他の外食店にも積極的に展開する。

トリドールHDとクラボウは、自然環境への配慮と、従業員が安心・安全で快適に働くことが顧客への新しいサービスの創出につながるという考えで一致。従業員の労働安全衛生向上や環境負荷低減の観点から、今回、ユニフォームを共同開発することにした。

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