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ファンケル/関西に新物流センター、出荷能力1.4倍・配送費2.3億円削減

2021年06月03日 13:30 / 経営

ファンケルは6月8日、大阪府門真市に新たに設立した「ファンケル関西物流センター」の稼働を開始する。

<ファンケル関西物流センター>
ファンケル関西物流センター

6月3日行われた開所式で、ファンケルの島田和幸社長は「関西物流センターは、今後の国内外での持続的な成長を見据え、省人・省力化を実現する、最新鋭の物流設備を導入したセンターです。ファンケルの西日本エリアの通販・店舗の出荷業務と、アテニアのメインセンターとして、アテニア全ての出荷業務を担います。約40億円規模の大規模投資で、当社の未来の成長を支える基盤づくりは完了しました」とあいさつした。

<約44億円の大規模投資をした物流施設と島田社長>
44億円の大規模投資をした物流施設と島田社長

同社は、中期経営計画の「広告先行成長戦略」(2015~2017年度)、「実行2020」(2018~2020年度)により、売り上げが大きく伸長した。また、新型コロナウイルスの感染拡大により、通信販売の利用が増えており、2020年度の出荷量は2015年度と比べて約30%増となっている。

今後、日本国内では5Gの普及などにより通信販売への需要増が見込まれる。今年度から開始した中期経営計画「前進2023」(2021~2023年度)では、国内外で持続的な成長を目指しており、国内外での積極的な事業展開を支えるインフラ基盤を整備するために、物流センターを新設した。

出荷量が現在の1日3.4万件から5.0万件と能力が約1.4倍向上。「関東物流センター」から通信販売、直営店舗に出荷する「ファンケル」の荷物量約35%と、グループ会社「アテニア」の全製品を出荷する。

九州、四国、中国エリアの翌日配送を実現する。配送費も、年間約2.3億円削減する見込みだ。

関東物流センターに比べ、「パレット自動倉庫」「ケース自動倉庫」などを導入して、入荷、保管、補充作業人員を約65%削減。製品の搬送ラインでは「ピッキングロボット」などを導入して自動化を進め、作業人員を約40%削減するという。

さらに、屋上全面にファンケルグループで最大規模となる太陽光パネルを設置した。関西物流センターで使用する電力の約16%をまかなう予定となっている。特例子会社「ファンケルスマイル」の分室も新設し、新たに障がい者20人を採用。多様な人材が活躍するダイバーシティ物流センターでもある。

<自動倉庫、ピッキングロボットを導入した最新の物流施設>
自動倉庫、ピッキングロボットを導入した最新の物流施設

■ファンケル 関西物流センター
所在地:大阪府門真市大字北島東町2-10
敷地面積:1万629m2
延床面積:1万7051m2(倉庫部分:1万5028.08m2、事務所:2023.14m2)
建物階数:重量鉄骨造、地上4階
投資規模:約40億円
稼働開始日:2021年6月8日
アクセス:第二京阪道路門真ICより1.2㎞、大阪メトロ長堀鶴見緑地線「門真南駅」より徒歩15分

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