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F&LC/景品表示法違反で3カ月間、水留社長の月額報酬30%カット

2022年07月11日 12:20 / 経営

FOOD&LIFE COMPANIESは7月8日、子会社あきんどスシローが6月9日付で消費者庁から不当景品類及び不当表示防止法(以下、景品表示法)に基づく措置命令を受けた件につき、お詫びと対応策を発表した。

経営責任を明確化するため、役員報酬等の一部辞退の申し出を受けたため、これを受理した。7月から3カ月間、水留浩一F&LC代表取締役社長CEOは 基本月額報酬の30%、堀江陽F&LC常務執行役員、事件当時スシロー代表取締役社長は基本月額報酬の20%、福山知子F&LC執行役員、事件当時コミュニケーション企画管掌)は基本月額報酬の10%をカットする。

また、同様の事案を起こさぬよう、社外取締役のみで構成される監査等委員会が外部専門家と共同し、原因究明、再発防止策の提言のための調査を実施した。今回、同委員会から、調査の結果と再発防止策などについて調査報告書を受領したため、既に実施している対策及び調査報告書内で指摘された各課題に対する対策を発表した。

既に実施している対策として、コマーシャルなどにおけるキャンペーン商品は、期間全日で販売が継続できるよう計画販売し、キャンペーン内容を決定する会議に、法務部門が参加し、法的視点からの確認を実施している。既存商品などについて広告表現を変更する場合にも、事前に法務部門にも確認を入れる体制へと変更した。また、経営陣、広告に関連する部署の全従業員に対し、景品表示法に関する研修を実施した。さらに、1日数量限定のキャンペーン商品の内、当日販売予定分に完売が出た場合、店頭において告知をしている。

調査報告書を受けた対策として、経営陣を含めたコンプライアンス教育の実施によるコンプライアンス意識の向上(景品表示法など関係する法令についての教育を徹底)と経営陣による、社内への継続的なコンプライアンスに関する情報発信を実施することにより、全社一丸となったコンプライアンス意識の醸成と、各自の業務への反映を徹底する。また、適正な広告制作のためのガイドラインを作成し、その徹底や広告の内容・出稿などに関する管理責任者を明確化を行い、広告制作とその審査に関わる体制の再整備をする。

今後、キャンペーン開始後の管理体制を構築するため、欠品等の事情によりお客に広告通りの商品を届けられない場合、適時に広告の掲載中止・変更を行うため、販売状況のモニタリング実施と関係部署における情報共有を徹底する。また、キャンペーンの内容変更、及びこれに伴う広告内容の変更対応の検討を行う体制を構築する。

さらに、不適切な広告等が実施された場合に、その使用をただちに停止ができる体制構築(責任者及びその権限の明確化)や内部通報制度を含め、不適切な広告等に気づいた際に必ず情報が責任者に届く体制を構築する。

そのほか、キャンペーンのあり方の見直しのため、お客の期待に添った商品の提供ができる限り実現できるような期間設定、仕組みや方法の検討をする。限りある資源をフードロスが生じない形を守りながらも、お客が満足できるように商品を提供できる販売方法を検討し、より精度の高い販売予測と、それに合わせた食材の調達を実施する。今後、具体的なキャンペーン設計、お客への告知方法については、さまざまな方法を試行し、改善活動を継続的に実施するという。

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