コロワイド/給食事業を拡大、ヤマト運輸と連携
2023年09月19日 15:40 / 経営
「牛角」「かっぱ寿司」「大戸屋ごはん処」など多業態外食チェーンを展開するコロワイドとヤマト運輸は9月15日、コロワイドグループの「給食事業」拡大に向けて、ヤマト運輸の3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)物流ネットワークを活用した、新たな物流スキームの運用を開始した。
コロワイドは、「給食事業」における食材などの出荷業務を、ヤマト運輸の3温度帯に対応したターミナル一体型物流施設へ順次移管する。
両社は、サプライチェーン全体の最適化により、温室効果ガス(GHG)排出量の削減、納品時間変更による給食提供先の生産性向上を図る。
2024年3月までに、コロワイドグループの全ての給食提供先において、新しく構築した物流スキームへ切り替えを完了する予定。今後、両社の知見やノウハウを生かし、「外食事業」におけるマーケティング用の小規模チャレンジ店舗、郊外店舗への物流効率化、個人向けEC、外販事業、海外事業など幅広い事業領域への展開を検討していく。
コロワイドグループは、外食産業を取り巻く事業環境の変化に対応し、さらなる企業価値の向上を図るため、グループの主力である「外食事業」に加え「給食事業」の拡大に注力している。
特に、生産年齢人口減少による市場縮小が懸念される国内市場において、引き続き堅調な需要が見込める「高齢者給食事業」の拡大を見据えた事業ポートフォリオの変革に取り組んでいるという。
同社とヤマト運輸は、外食産業を取り巻く事業環境の変化に対応した持続可能なサプライチェーン構築に向け、2023年3月にリードロジスティクスパートナー(LLP)協定を締結した。今回の取り組みはその第1弾となる。
これまでコロワイドグループの「給食事業」における物流は、「外食事業」を中心としたサプライチェーンの中で展開してきた。しかし、「給食事業」と「外食事業」では、給食受託先や店舗への納品時間や頻度、場所などが異なるため、「給食事業」の拡大にあたっては、多様な輸配送ニーズへの対応が課題となっていた。
また、納品先によっては積載量が少ないチャーター輸送が必要になることもあり、今後トラックドライバー不足が深刻になる中、安定した輸送力の確保が課題だった。
新しい物流スキームでは、ヤマト運輸の3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)に対応したターミナル一体型物流施設と「宅急便」ネットワークを活用。拡大する「給食事業」でも多頻度小口配送による輸配送ニーズへの対応と、安定した出荷・納品を実現する。さらに、拠点にとらわれない給食提供先の拡大が可能となる。
積載量が少ないチャーター輸送から、「宅急便」ネットワークを活用した輸送に切り替えることで、輸送効率が向上し、輸送におけるGHG排出量の削減に寄与したい考え。
食材の納品時間が、使用する当日の早朝(6~7時)から使用する前日の日中(14~16時)へ変わることで、比較的業務に余裕のある時間帯に食材の納品・検品が可能となる。当日分の調理や翌日分の仕込みの時間がさらに確保でき、給食提供先の生産性向上を図る。
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