くら寿司/プレミアム回転寿司「無添蔵 中目黒店」5/29オープン、関東初出店

2025年05月23日 13:18 / 店舗レポート

くら寿司は5月29日、東京都目黒区にプレミアム回転寿司「無添蔵(むてんくら) 中目黒店」をオープンする。22日、メディア向けに内覧会を開催した。

<本まぐろなどを提供>
くら寿司

無添蔵は、2005年に誕生したくら寿司のハイグレード業態。これまで関西エリア(大阪・兵庫・和歌山)に4店舗のみ出店しており、通常店と共存できる店舗として運営してきた。全国展開では難しい小規模だからこそ可能なメニューを豊富に取りそろえ、ひと手間かけた調理や、限定的に仕入れられる上質なネタを使ったグルメ志向の商品を提供している。今回、関東エリアでの初出店を果たす。

東急「中目黒駅」の駅前に立地する「無添蔵 中目黒店」は、「都心部にも展開しやすい小規模店舗」「手間をかけた上質なメニュー」といった従来の特長を基盤に、内装変更や新メニューの導入などリブランディングを実施。変化する消費者ニーズに対応する店舗として開く。これまで取り切れていなかった、より高付加価値のメニューを求める顧客の獲得も狙う。

<岡本本部長>
くら寿司

新店舗について、岡本浩之 取締役 広報宣伝・IR本部長は「あらゆる客層をターゲットとする中で、少しプレミアムなものを求めるお客様を獲得するためのお店だ。客単価は通常のくら寿司の2倍程度を見込んでいる。今回、日本各地の日本酒やオーガニックワインなど、お寿司や刺身に合うお酒を豊富に取りそろえた。駅前立地のため、車で来られる方はあまりいらっしゃらないと思う。

都心部に無添蔵を出す際に、相応しい物件を探した結果、中目黒になった。すぐ近くにある通常の店舗(くら寿司 中目黒駅前店)は絶好調で、中目黒に高いポテンシャルがあることは既に分かっている。都心部のコンパクトなスペースで、これまで20年培ってきた独自の取り組みを最大限活かす」と説明した。

<店舗内装>
くら寿司

「日常の中の『非日常』」をコンセプトに、内装は「大人の隠れ蔵(家)」をイメージした、しっとりとした空間を演出。回転レーンは継続し、税込280円までの商品が流れる。「ビッくらポン!」や皿カウンター水回収システムなどのアミューズメント要素は除去。「蔵の内側」を表現するために、照明を少し落とした店内や和の装飾、BGMなど、落ち着きのある雰囲気を醸成できる店舗設計とした。

<ボックス席>
くら寿司

座席数は59席で、通常店舗と比較して約6割のキャパシティーとなる。ボックス席には全席に暖簾を導入し、プライベートな空間を確保。ゆったりとした食事の時間を提供する。

<主な商品群>
くら寿司

小型の店舗である一方で、提供メニュー数は200種類以上と、通常のくら寿司よりも多い。ウニやシャコ、くら寿司のオーガニックはまちなど、通常店では期間や数量を限定しないと販売できない商品も、定番メニューとして用意。これまで培ってきた全国の生産者とのネットワークを活かして、仕入れた気象なネタや高品質なネタをひと手間かけて提供する。

ネタの種類によっては飾り包丁を入れたり、出汁醤油を刷毛(はけ)塗りするなど、提供方法にもこだわった。

なお、くら寿司は現在、約120もの漁業者と直接取引している。そうした中で、今まで以上に豊富な種類の魚が安定的に供給されるようになったことで、今回の無添蔵拡大にもつながったという。

<福井県産の朝獲れ鮮魚>
くら寿司
※写真は前日仕入品

中目黒店では新規メニューとして、新幹線輸送を活用した「朝獲れ鮮魚」を導入。北陸新幹線を使用した新たな輸送ルートを活用し、朝に福井県内の漁港で水揚げされた魚を、その日の夕方には店舗で提供する。石鯛・きじはた・しいら・ほうぼう・ばしょうかじき・めじななど10商品の中から水揚げされた商品を各皿税込380円で販売。取り扱う量・種類は当然、獲れ高によって変わる。

福井県にある鷹巣漁港で、漁船が早朝3時に出港し、5時頃に水揚げした魚を産地で一次加工。その後、JR東日本・JR西日本の協力のもと、列車荷物輸送サービス「はこビュン」を利用して、北陸新幹線で金沢駅から東京駅へ輸送することで、夕方には店頭で提供できる体制を整えた。

導入経緯について岡本本部長は「寿司チェーンとしてはこビュンを活用する取り組みは初めてだと聞いている。我々は新しいものが好きな社風のため、ぜひやってみようと決まった。また、福井県の美味しいお魚を首都圏の皆さんに知っていただきたいというのは、地元の漁師さんの願いでもある」と語る。

<本まぐろを常時販売>
くら寿司

さらに、生の本マグロを使用したメニューを常時提供。2023年8月より委託養殖として愛媛県宇和島市で生産開始した本マグロを今回初めて販売する。30~50キロの魚体を厳選して、1度も冷凍されていない塊の状態で輸送。店内で赤身・中とろ・大とろに切り分けて3貫盛(980円)で用意する。まぐろの解体時にしか取れない希少部位「中落ち」(1480円)も数量限定で取り扱う。

加えて、中落ちや刺身メニューに合わせて提供するワサビ(単品280円)については、長野県安曇野産の本ワサビを鮫皮おろしとともに提供する。

<酒も豊富に取り扱う>
くら寿司

また、落ち着いた空間で寿司や料理をより楽しめるよう、メニューに合う酒を取りそろえた。

本格的な味わいの「シングルモルト余市」や「シングルモルト宮城峡」などのウイスキー、保存料・酸化防止剤無添加の「蒼龍赤ワイン(辛口)」や「蒼龍白ワイン」、「二階堂」「金黒」「日々悠々」の麦・芋・米と豊富な種類の焼酎、3つの日本酒を贅沢に飲み比べできる「純米酒 三種飲み比べ(久保田 千寿 純米吟醸・春鹿 鬼斬 超辛口原酒・黄桜 S 純米大吟醸)」など多数取り扱う。

<店舗入口>

■無添蔵 中目黒店
所在地:東京都目黒区上目黒3-7-11 松村ビル2階
営業時間:平日・土日祝11時~24時(ラストオーダー23時30分)
TEL:03-6303-1610(テイクアウト注文にも対応)
駐車場:無し
座席数:59席(ボックス7席、カウンター31席)
https://www.kurasushi.co.jp/mutenkura/nakameguro/

取材・執筆 古川勝平

くら寿司/「無添蔵」をリブランディング、国内の主要都心部で100店舗目指す

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