豊洲セイルパーク/商業・シェア企業寮などの複合施設オープン、ファミリー層も集客

2025年07月23日 14:29 / 店舗レポート

IHIと三菱地所は7月24日、「豊洲セイルパークビル」(東京都江東区)の商業エリアを開業する。22日、メディア向け内覧会を開催した。

<施設外観>
豊洲セイルパーク

かつて東京石川島造船所(現:IHI)が立地し、日本の近代産業を支えた江東区豊洲二・三丁目地区を刷新したもの。IHIと三菱両社が同地区最後の大規模再開発として推進してきた「豊洲セイルパーク(TOYOSU SAIL PARK)」街区がついに完成した。これからの都市に求められる多様な価値が結実し、新たな「職・住・遊・学」が融合する複合都市に生まれ変わったという。

1階~2階の商業エリアには、飲食店舗・物販・サービス・クリニックなど21店舗(開業時18店舗)が出店。豊洲で働くオフィスワーカーや、周辺に住む30~40代ファミリー層の集客を見込む。同物件に整備予定のシェア企業寮「TRIAL HOUSE “TAMESU”」は8月1日に入居開始し、インキュベーション施設「LIFESTYLE LAB “TOYONOMA”」は9月1日開業。4階~15階にはオフィスを設けた。

<鯉渕部長>
豊洲セイルパーク

商業エリアについて、三菱地所の鯉渕祐子 執行役員 都市開発部長は「オフィスワーカー向けの飲食店に限らず、近隣の方々にもご利用いただける物販やサービス、クリニックといった生活利便機能までカバーをした。大屋根広場でのイベント開催等を通じて賑わいの創出を促進していく」と説明する。

豊洲でペットを飼う人が多いことから、同館はペットフレンドリーを掲げている。ペット向けサービスとして、外溝部にはペット用足洗い場・排泄物ボックスも設置。ショップ&レストラン1階共用部では、ペットをバッグまたはカートに入れて入館可能にした。

<テラス席(ピッツェリア ダ ボッカ)>
豊洲セイルパーク

ペットとともに入店できる飲食店もあり、ピッツァとイタリアンを提供する「ピッツェリア ダ ボッカ」、居酒屋「食堂101」、カフェ・レストラン「フルーツピークス」は、晴海通りに面したテラス席を設置。ペット同伴を可能にしている。

同じく1階のカフェ・レストラン「ANEA CAFE」では、犬用のメニューも扱う。犬のトレーニングを行うほかホテル・サロン機能を持つ「Brown」も入居した。なお、盲導犬、介助犬、聴導犬は全店入店可能だという。

<ワイズマート>
豊洲セイルパーク

物販機能としては、食品スーパーマーケットの「ワイズマート」を導入。買物時間が楽しくなるような売場づくりと、財布に優しいリーズナブルな価格設定で顧客の食卓をサポートする。館内には、セブンイレブンも入居した。

サービス店舗も誘致し、前述のドッグホテル・サロンのほか、体操教室・ピラティススタジオ・美容室などをラインアップ。あらゆる年齢層の普段使いを見込む。

<2階エスカレーター付近>
豊洲セイルパーク

このほか、2階には飲食店に加え、医療モールが11月にオープン予定。内科皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、調剤薬局が順次開業していく。

<インキュベーション施設イメージ>
豊洲セイルパーク

また、同館ではインキュベーション施設とシェア企業寮を核としたライフスタイルの発信に注力する。地域住民やワーカーへのテストマーケティングが可能な「TOYONOMA」で生まれた製品やサービスを、「TAMESU」の入居者が日常的にフィードバックすることで、ユーザー目線を反映したビジネスが豊洲から派生することを目指す。

インキュベーション施設「LIFESTYLE LAB “TOYONOMA”」は、1時間からの短期利用、4名~6名の個室月額利用、イベントや企業の研修での大会議室利用など多様な働き方に合わせて利用できる。

本格的な厨房設備を備えた飲食店営業許可取得済のテストキッチンも備えており、これを利用したポップアップ営業や、オフィスエントランスに面したエリアでの製品展示など、多様なPoC(実証実験)や社外活動にも対応だ。

<シェア企業寮のルーフトップ>
豊洲セイルパーク

一方の「TRIAL HOUSE”TAMESU”」は、「試して”ミ”になる」をコンセプトとした全39戸のシェア企業寮となる。さまざまな企業やスタートアップとの異業種交流を促進し、企業やスタートアップ間での人的ネットワークの形成や学びの機会を提供する。

レインボーブリッジを臨む菜園付きのルーフトップでは、入居企業の健康促進やコミュニケーション醸成を目的に、農作物を育てることができる。このほか、100m2を超えるダイニングラウンジや、契約企業のみ使用できるサウナなどの共用部を設け、入居者間の交流を促す。

居室は1R(25.1m2)と1LDK(50.3m2)の2タイプで、ベッドや冷蔵庫等の家具・家電付き。各部屋の初入居企業に限り、リカバリーウェア「BAKUNE」をはじめとするコンディショニングブランド「TENTIAL」製品も提供する。

■豊洲セイルパークビル
事業者:IHI、三菱地所
設計者:鹿島建設
施工者:鹿島建設
所在地:東京都江東区豊洲2-14-2、4、5
敷地面積:約1万2893m2
延床面積:約8万9000m2
用途:事務所、インキュベーション施設、店舗、シェア企業寮、駐車場
https://www.toyosu-sail-park.jp/

取材・執筆 古川勝平

豊洲セイルパーク/ワイズマート・セブンイレブンなど18店舗7/24オープン

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