アサヒ、トライアル、三菱食品、NTT/流通業界初「流通 ISAC」設立、製配販横断で
2026年04月06日 15:52 / IT・システム
アサヒグループジャパン、トライアルホールディングス、三菱食品、NTTは4月6日、飲食料品・日用品などを中心とした流通業界において、企業の垣根をこえた情報共有と分析を行う枠組み「流通 ISAC(アイザック=Information Sharing and Analysis Center)」を2026年4月中に設立すると発表した。流通業界では初めての取り組みで、製造・卸・小売が業界を横断し、サイバーセキュリティにおける「集団防御力」の向上を図る。
<「流通 ISAC」を設立>

※左からアサヒグループジャパンの濱⽥賢司社⻑、トライアルホールディングスの永⽥洋幸社長、三菱⾷品の京⾕裕相談役、NTT島⽥明社長
近年、サイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、サプライチェーン上の特定の企業が狙われることで、全体の事業活動に甚大な被害が発生する事例が顕在化している。特に飲食料品・日用品などを中心とした流通業界は、製造・卸・小売が連携する構造のため、1社で発生したサイバーインシデントが製造停止、物流混乱、店舗の営業停止などを通じて、社会や国民生活に広範な影響を及ぼすリスクがある。
サイバーインシデントへの対応は、企業・団体個別での対処には限界があり、業界を横断してセキュリティ対策における情報共有や分析を行うことで、攻撃者の痕跡(IoC)情報や、流通業界で狙われやすい脆弱性情報の迅速な共有が可能となる。そこでアサヒグループジャパンやトライアルHD、三菱食品などが、流通業界でのサイバーセキュリティ対策強化を目的に「流通 ISAC」を設立することとなった。
「流通 ISAC」は業界全体としてサイバーリスクに備える枠組みとして、参加各社が情報を共有・分析し、実効性のある対策につなげる。具体的な活動内容は、(1)脅威情報・インシデント情報の収集・分析・共有、(2)流通業界のベストプラクティスの整理、(3)情報セキュリティに関する啓発・人材育成、の3点となる。
設立後、それぞれのワーキンググループを立ち上げ、月に1度のペースで活動を行い、定期的な成果報告を会員企業に対して実施する。会員企業は、流通業界に特化したセキュリティ対策のナレッジを受領することができるという。
設立時の参加企業は、上記4社のほかに、花王、サントリーホールディングス、スギホールディングス、PALTAC、三井物産流通グループなど計10社となる。
今後は、広く賛同企業を募りながら、2026年4月中の正式設立を目指して準備を進める。なお、事務局はNTTおよびNTT ドコモビジネスが務め、経済産業省がオブザーバーとして参加する予定。
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