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ニトリHD/3~11月増収減益、前年の反動・外出控えで既存店売上高が低調

2021年12月24日 11:00 / 決算

ニトリホールディングスが12月24日に発表した2022年2月期第3四半期決算によると、売上高6061億5900万円(前年同期比12.2%増)、営業利益1079億6800万円(8.9%減)、経常利益1104億8000万円(7.7%減)、親会社に帰属する当期利益757億4000万円(1.3%減)となった。

現在、ホームセンター商材のプライベートブランド商品開発や購買機能統合による経費削減、ニトリと島忠との初の融合店舗「ニトリホームズ宮原店」などに取り組んでいる。

ニトリ事業は、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の実施に伴いニトリ、デコホーム、Nプラスの各店舗合計で最大30店舗が休業を余儀なくされたことに加え、全国的に大雨が発生した時期やオリンピック期間中などにおける外出控えが見られたことの影響を受けた。

また、前年は巣ごもり需要や特別定額給付金の支給などにより売上が好調に推移していたことなどから、第3四半期連結累計期間における既存店発生売上高は前年を下回る結果となった。国内EC事業売上高は、前年に売上高が特に大きく伸長していたものの、前年並みの528億円(前年同期比0.4%増)だった。

販売費・一般管理費は、物流の効率化による発送配達費の削減と、内製化による業務委託費の抑制などを行ったが、営業利益は前年に対し低調な結果となっている。

既存店発生売上高は厳しい結果となったものの、体圧分散性に優れたリクライニングワークチェア「フォリスト」が引き続き好調に推移。2025年までに2500万人を目標としているアプリ会員数は、前期末から312万人増加し第3四半期連結会計期間末で1220万人となっている。

さらに、物流施策は、DC拠点の最適配置と機能集約を柱とし、2025年までに総額2000億円超の大規模投資を行う物流戦略プロジェクトを前連結会計年度より開始。その第一歩としての石狩DCの建設着工に続き、関西圏の広域配送に対応する拠点として新たに神戸DCの建設を開始した。

海外の営業概況は、中国事業・台湾事業で新たに合計15店舗を出店した。2021年10月には新たな取り組みとして、グループ初となる寝具専門店を台湾の台中市にオープンした。中国の住宅やオフィスのニーズに応えるべく、上海徐家ワイ店の階上にオーダー家具売場およびビジネスショールームも登場させた。

島忠事業は、2021年11月に島忠のプライベートブランド商品の第1弾として、日常使いに適した紙製品(トイレットペーパーとBOXティッシュ)の販売を開始した。

店舗展開はグループ計出店62店舗、退店9店舗、11月20日現在の店舗数は775店舗となっている。

通期は、売上高8736億円(21.9%増)、営業利益1439億円(4.5%増)、経常利益1464億円(5.8%増)、親会社に帰属する当期利益986億円(7.0%増)を見込んでいる。

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