セブンイレブン/おにぎりなど60品の製造回数削減、北海道で1日3回から2回に変更
2026年02月09日 16:34 / 経営
セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)は北海道でおにぎりなど一部商品の製造回数をこれまでの1日3回から2回に変更する。回数を減らすことで製造効率や輸送効率を向上させるほか、フードロス削減などにつなげる。
SEJ執行役員でQC・物流管理本部長の山口繁氏によると、製造工場では人手不足に加え、低積載での輸送、フードロスといった従来の小分け製造による課題が深刻化している。その中でも北海道は「課題先進エリア」だという。「将来、間違いなく他のエリアでも同様のことが起きてくると考え、いち早く着手したかった」(山口氏)。
そこで今回の取り組みでは、セブン‐イレブンにおけるオリジナルフレッシュフードのうち、販売構成比が高い商品群である「おにぎり」「弁当」「サンドイッチ」の約60アイテムについて、1日2回の製造にする。これにより、配送は従来の午前便(8~11時)をやめて、深夜便(2~5時)と午後便(14~17時)に集約する。ただし、麺類や総菜などで引き続き午前便は使用するため、店舗への配送回数は変わらない。
約60アイテムで製造2便制を実現できた背景として、高速道路網の整備によって拠点間の移動時間が短縮したことや、店内調理の商品カテゴリが拡充したことなどが挙げられるが、もう一つのポイントとして品質やおいしさを維持した「鮮度延長」の実現がある。
「鮮度はその商品の中の微生物が増えていくことで、味や品質の劣化が始まる。ここを抑制していくことが非常に大事。添加物に頼るとどうしても味・品質が損なわれるので、極力それ以外の衛生管理の技術向上で鮮度を伸ばすことに長らく取り組んできた」(山口氏)
このほどSEJは九州産業大学との産学連携の取り組みで新技術「MALDI(マルディ)」を導入。製造工程のどの部分で商品に悪影響が出ているかがピンポイントで分かるようになり、そこを改善することで商品の鮮度を伸ばすことが可能になった。これにより10時間の鮮度延長を実現。製造2便制に対応する60アイテムのうち約55%がこの鮮度延長の対象になっている。
こうして北海道エリアでは2月10日納品分から製造工数削減に踏み切る。この取り組みで期待される効果としては、稼働効率の向上で製造労務費が約10%削減、輸送効率の向上で輸送コストが約15%削減、フードロスが約10%削減、CO2排出量が約20%削減としている。
「まずは地域の最適モデルを北海道で築き上げ、全国の持続可能なサプライチェーンにつなげていく」(山口氏)としており、北海道で先行実施した上で、他のエリアでの展開も検討していく方針だ。
取材・執筆 比木暁
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