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ロイヤルHD/12月期、コロナ禍以降で初めて経常黒字に転換

2023年02月14日 10:50 / 決算

ロイヤルホールディングスが2月14日に発表した2022年12月期決算によると、売上高1040億1500万円(前年同期比23.9%増)、営業利益21億9200万円(前期は73億6600万円の損失)、経常利益21億5600万円(前期は44億9800万円の損失)、親会社に帰属する当期利益27億5400万円(前期は28億7300万円の損失)となった。

ロイヤルホールディングス

売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたものの、行動制限の緩和に伴い、各事業セグメントで需要が回復し、対前年で大幅な増収となった。

既存店売上高は、ロイヤルホスト・てんやについては、コロナ禍前の2019年を上回る水準で安定的に推移している。

2022年10月~12月は、全国旅行支援や入国制限緩和なども下支えし、空港店舗やリッチモンドホテルなどで、売上高対2019年比の水準は上昇傾向にある。

経常利益は、既存店の収益改善や構造改革の効果(事業再編ほか)、助成金収益計上などにより、コロナ禍以降では初めて通期で経常黒字に転換した。

原材料高騰は13億円、電気・ガス代の高騰で10億円、計23億円の影響があった。フェア商品やメニュー変更による高付加価値商品の提供、各事業における販売価格の見直しなどで16億円をカバーしたという。

外食事業の売上高は535億2300万円(18.8%増)、経常利益は38億8100万円(16.2%増)。

主力の「ロイヤルホスト」は、行動制限の緩和に伴い、外食需要が回復したことから、売上高はコロナ禍前の水準まで上昇した。1号店の開業から50周年を迎えたことを記念したフェア「洋食小皿&厚切りステーキ」を実施するなど、高付加価値な商品を提供している。

「てんや」は、全国のご当地食材を使用したメニューの提供を行うとともに、引き続き、テークアウト需要拡大の取り組みを行った。

効率性向上による省人化を目指した新型店舗として、「天丼てんやエキア北千住店(東京都足立区)」をリニューアルオープンしている。

コントラクト事業の売上高は231億300万円(33.8%増)、経常利益は12億4100万円(前期経常損失3億3600万円)。

都道府県をまたぐ移動や海外からの入国制限が緩和され、各業態で売上高は増加。空港ターミナルビルでは、「あご出汁うどんこがね丸福岡空港店(福岡県福岡市)」を新規出店するとともに、国際線の復便を受けて、成田、中部、福岡の3空港で計4店舗の営業を再開した。

高速道路サービスエリア・パーキングエリアでは、山陽自動車道(下り線)の小谷サービスエリアで「小谷サービスエリア売店・フードコート(広島県東広島市)」、東名高速道路(下り線)の海老名サービスエリアで「Lucky Rocky Chicken 海老名サービスエリア店(神奈川県海老名市)」を出店した。

百貨店内店舗は「ロイヤルホスト名古屋星ヶ丘店(愛知県名古屋市)」を既存店からの業態転換で開業している。

食品事業の売上高は102億3600万円(7.5%増)、経常損失は1億5300万円(前期経常損失2億9000万円)。ロイヤルホストを中心としたグループ店舗の需要回復を受け、内部向けの製造販売量は増加したものの、原材料や包装材、光熱費などの仕入価格が上昇したため、利益面で苦戦した。

ホテル事業の売上高は231億7500万円(38.7%増)、経常利益は11億8900万円(前期経常損失27億8400万円)。

次期は、売上高1310億円(25.9%増)、営業利益44億円(100.7%増)、経常利益30億円(39.1%増)、親会社に帰属する当期利益28億円(1.7%増)を見込んでいる。

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