バローHD 決算/4~9月増収増益、SM事業好調・商品ロス率も改善

2025年11月14日 15:24 / 決算

バローホールディングスが11月14日に発表した2026年3月期第2四半期(中間期)決算によると、営業収益4505億4200万円(前年同期比6.8%増)、営業利益140億4800万円(34.6%増)、経常利益150億8600万円(23.6%増)、親会社に帰属する当期利益82億7700万円(22.9%増)となった。

バロー

中間連結会計期間として過去最高の営業収益を更新。このうちSM事業では、バローの既存店売上高が前年同期比で4.6%伸長するなど事業全体で8.9%の増収となり、ドラッグストア事業でも3.9%の増収となっている。

営業総利益は1330億3300万円(9.5%増)。販売費および一般管理費は、人件費、賃借料および水道光熱費等の増加により、1189億8500万円(7.2%増)となった。

これらの結果、営業収益営業利益率は前年同期比で0.6ポイント改善し、3.1%となった。

グループ店舗数は1474店舗となっている。愛知県岡崎市に本拠を置くドミーの普通株式を公開買付け(TOB)により取得し、2025年10月に連結子会社とした。

SM事業の営業収益は2565億7400万円(8.9%増)、営業利益は103億9700万円(23.1%増)。

バローが4月の「SMバロー稲沢平和店」(愛知県稲沢市)を皮切りに、7月に「SMバロー香里園店」(大阪府寝屋川市)、「SMバロー八幡一ノ坪店」(京都府八幡市)、9月に「SMバロー尼崎潮江店」(兵庫県尼崎市)など6店舗を開設し、3店舗を閉鎖した。

食鮮館タイヨーが8月に「食鮮館タイヨー富士永田町店」(静岡県富士市)を出店し、1店舗を閉鎖している。

これらの結果、中間期末のSM店舗数は新設7店舗、閉鎖4店舗のグループ合計328店舗となった。

バローでは、「魚屋の鮨」の売上が順調に伸びたことに加えて、「八百屋の生フルーツデザート」の販売好調に伴い、導入店舗を期初の16店舗から9月末には46店舗に拡大したことなどで、全店売上高は前年同期比8.5%増加した。加えて、季節の変化に合わせた売場のタイムリーな変更や売り切りを徹底し、商品ロス率の改善に取り組んだこともあり、売上総利益率が向上している。

専門店では、2024年7月に1号店を開設した「ガラムとマサラ」が兵庫県尼崎市と大阪府門真市など3店舗を開設し、計5店舗となった。

一方、人件費や施設費を中心に販売費および一般管理費が増加したものの、営業総利益の拡大により吸収し、増収増益となっている。

ドラッグストア事業の営業収益は924億8400万円(3.9%増)、営業利益は15億8600万円(25.1%減)。

好調な調剤部門により売上高が伸長したが、新規出店拡大に伴う人件費や施設費など販売費および一般管理費の増加を吸収しきれず、増収減益となった。

中間期末の店舗数は、新設21店舗、閉鎖4店舗および子会社化による3店舗増により、合計555店舗(うち調剤取扱店舗222店舗)となっている。

一方、9月にはグループとの連携をより強化し、立地特性に応じた新たな店舗フォーマットの開発へと舵を切った。

住宅街の単独立地店舗である「V・drug瑞穂牛巻店」(愛知県名古屋市瑞穂区)では、食品売場においてバローのPB商品「Valor Select(バローセレクト)」などを中心に展開している。

「SMバロー中津川駒場店」(岐阜県中津川市)が入店する「ライフガーデン中津川」内に出店した「V・drug中津川駒場店」では、食品の品目を絞り込みつつ、介護を含むヘルス&ビューティ関連商品を強化した。

ホームセンター(HC)事業の営業収益は650億7900万円(1.7%減)、営業利益は33億2800万円(79.7%増)。中間連結会計期間に含まれるアレンザホールディングスおよびその子会社の当該事業の業績は、2025年3月1日から2025年8月31日を対象としている。

店舗数は新設1店舗、閉鎖2店舗により、グループ合計で164店舗となった。

ダイユーエイト、ホームセンターバローおよびタイムの3社合計の既存店ベースで、客単価は4.3%増加したものの、客数が5.3%減少した結果、売上高は1.2%の減収となった。消費者の節約志向の継続や屋外用品の不振、昨年度の防災特需反動減などが影響したという。

仕入条件や価格政策の見直しおよびPB商品の売上構成比率の上昇により上記3社合計の売上総利益率が32.4%と2%改善した。一方、コスト面では、店舗改装費や人件費、集配送費およびキャッシュレス決済手数料などが増加したものの、広告のデジタル化や人員配置の見直し、水道光熱費の使用量削減などのコスト削減施策の実施により、販売費および一般管理費が減少した。

販売面では、園芸・農業資材などのホームニーズ商品が堅調に推移。ダイユーエイトでは、温暖な天候により除草剤や肥料類が好調であり、精米の売上が価格高騰を受けて増加すると共に、50周年大創業祭では期間中の売上が大きく伸長している。

タイムでは、散水用品や農業機械、熱中症対策商品が伸長。ホームセンターバローでは、契約農家との連携に伴い種苗の売上が増加し、猛暑により空調服や夏物衣料の販売が好調だった。

通期は、営業収益9020億円(5.6%増)、営業利益252億円(8.7%増)、経常利益280億円(7.0%増)、親会社に帰属する当期利益140億円(2.5%増)を見込んでいる。

モスフードサービス 決算/4~9月増収増益、消費の二極化・カフェ需要対応

流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。

メルマガ無料登録はこちら

決算 最新記事

一覧

スーパーマーケットに関する最新ニュース

一覧

ホームセンターに関する最新ニュース

一覧

ドラッグストアに関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧