ジェイアール東日本フードビジネスは11月22日、東京都港区のJR田町駅南コンコース内に「R・ベッカーズ田町店」をオープンする。
約10年を迎える「ベッカーズ田町店」を新業態に一新するもの。20日、関係者に向け内覧会を実施した。
ファーストフードレストランをコンセプトに基幹ブランドである「BECKER’S」をブラッシュアップし、朝・昼はカフェ、夜はバール的な営業をすることで、エキナカの幅広いニーズへの対応を目指す。
営業時間は平日6時45分~22時30分、土日祝7時30分~21時。モーニング時間帯は開店~9時59分、ランチ時間帯は10時~16時59分、ディナー時間帯は17時~閉店で、3つの時間帯でメニューを変更する。
明智俊明社長は「昨年6月に社長に就任して以来、都心部のハンバーガーショップのポテンシャルが生かせていないと感じていた。JR東日本が駅自体を交通の通過点ではなく、楽しむ場所に変えようとしている中で、当社は乗り遅れていた。朝、昼はクイックサービスを提供、夜はアルコール主体のバールとして運営することで、居酒屋などに流れていた夜の需要を開拓したい。田町店が成功すれば、都心部のベッカーズの業態転換も検討したい」とあいさつした。
同社はJR東日本グループの中で、主にエキナカのファーストフードを提供する企業。ベッカーズはグルメバーガーを提供する業態で、店内で焼き上げたパンでハンバーガーを提供。R・ベッカーズでもハンバーガーを看板メニューとした。
新業態の開発にあたり、ベッカーズの強みであるハンバーガーを起点に、パンとバンズに使用する肉を活用したメニューを再構成した。お酒を提供することで、ディナータイムの客数の増加を目指す戦略のため、メニューもディナータイムを起点に作成した。
惣菜メニューを強化し、つまみの添え物のポテトサラダを朝食のサンドイッチのフィリングに使用、ソーセージをモーニングセットの付け合せに使用するなど、1つの素材で複数メニューに対応できる工夫をすることで、食材のロス率の削減を狙った。
明智社長は「都心部のベッカーズは朝・昼のニーズには対応していたが、夜のニーズへの対応が弱かった。夜にハンバーガーを食べにくる人は少ない。アルコールメニューを強化し、アルコールに合うフードを強化することで、サラリーマンの隠れたニーズに対応したい。最近の若者は、飲み会があまり好きではなく、本当の意味でちょっと一杯を満たせる店を求めている。バールのような雰囲気で、若者の変化にも対応したい」と業態開発の経緯を説明した。
ベッカーズでもビールを提供するが、新業態では、ビールのほか、ウィスキーハイボール、ハウスワインを提供する。新業態では、夜を中心に客数を増やし、平日で平均1400人の来店、売上高で改装前の20%増を目標とした。
夜の営業を強化する上で、はじめての取り組みとして、客席にメニューブックを配置した。通常店舗では、お客が追加注文するには、再度、レジに並び自分で商品を運ぶ必要があるが、R・ベッカーズでは、従業員が客席に注文を取りに伺い、キャッシュ&デリバリーで商品を客席に届ける。
店内の内装は、エキナカ業態として鉄道や駅に関する造作を活用した。田町駅は1~4番までしかホームがない。5番目のホームとして、R・ベッカーズを位置づけ、店舗に立ち寄った後は、家路につくメッセージを表現した。天井の照明には山手線の円を意識した照明を配置。配膳台の壁には、レールの絵、客席の仕切りには踏み切りをイメージした仕切りなどを配置した。
R・ベッカーズのRには、Refresh、Reset、Relax、Railなどの意味を込めた。店舗面積は改装前と変わらない149.4㎡だが、事務所スペースを店外に移設し、喫煙席3席、禁煙席7席を増設。喫煙席43席、禁煙席47席、合計90席を配置した。
客席には電源コンセントを増設し、スマートフォンの充電やパソコンの使用など、サラリーマンの日常のニーズへの対応を強化した。
ベッカーズは1986年に創業し現在、首都圏を中心に19店を展開。新業態は2003年10月に開業したカフェ&デリベッカーズ池袋東口店以来、約10年ぶりの開発となった。
提供メニューは、モーニングプレート3種(各税込490円~500円)、朝バーガー2種(各250円~270円)、Deliプレート3種(各820円~850円)、バーガー3種(各390円~770円)、クロワッサン2種(各360円)、おつまみ6種(260円~600円)、ビール(S390円、R450円、L750円、メガ950円)、ハイボール(R350円、L650円、メガ850円)、ソフトドリンク5種(R230円~300円、L280円~350円)など。
店舗概要
所在地:東京都港区芝5-33-36
JR田町駅南コンコース改札内
TEL:050-3797-2817
営業時間:平日6時45分~22時30分
土日祝7時30分~21時
店休日:なし
店舗面積:149.4㎡
客席数:90席(喫煙席43席、禁煙席47席)
関連カテゴリー
最新ニュース
一覧- 経産省/3月の大規模小売店55件、大阪市の長原駅前再開発など
- エディオン/国営平城宮跡歴史公園最寄りに「奈良三条大路店」オープン
- 楽天市場/AI活用で店舗運営効率化や生産性向上「楽天AI大学」公開
- ニトリ/「NITORI BUSINESS」法人事業サイトリニューアル
- ビックカメラ/転売目的など不適切な免税販売の防止システム全店導入
- H2O/「阪急うめだ本店デパ地下」3つのメディアミックスプロモーション開始
- 大手百貨店/4月売上高、インバウンド・ラグジュアリーブランド好調
- ユニクロ/4月既存店売上高18.9%増、気温高く夏物好調
- ABCマート/ららぽーと豊洲のレギュラー業態をリニューアルオープン
- コメリ/5月1日から414品目を値下げ
- マツキヨココカラ/「医薬品登録販売者試験対策テキスト2024」発売
- ZOZO/3月期、セール拡大・コスメ強化などで増収増益
- 日本調剤/3月期はインフルエンザの流行などで増収増益
- 伊藤忠食品/3月期、商品価格上昇やコンビニ好調で増収増益
- モノタロウ/1~3月、販促活動を積極化・アイテム拡大などで増収増益
- そよら横浜高田/来館者200万人目標、鮮度・即食・カフェを強化
- イオンモール浦和美園/うららか広場・外部棟新設、ユニクロ・GU大型店で集客強化
- イオン松江ショッピングセンター/4/26リニューアルオープン
- リンガーハット/勤務経験者の「カムバック採用」支援システム導入
- 賃上げ2024/ゲンキー正社員平均5%アップ
- 大戸屋/「そよら横浜高田」に新店舗オープン
- イオン九州/長崎県の医療介護施設に無人店舗5/1オープン
- 吉野家HD/ラーメン店向けめん・スープ製造の宝産業を買収
- ABC-MART/全国のイオンモールなどで9店舗同時オープン
- 総合スーパー/3月はイオン5.3%増、PPIH11.0%増、ヨーカドー0.2%増
- PLANT 人事異動/PB開発本部を新設、開発と調達の権限を一元化
- ラーメン・カレー・定食/3月既存店丸亀製麺13.5%増、王将フード6.5%増
- ファミレス/3月既存店すかいらーく14.4%増、サイゼリヤ29.1%増
- 西武グループ、野村不動産/「軽井沢千ヶ滝地区」を共同開発
- F&LI/すし居酒屋「杉玉」福島県・いわき駅前に東北初出店
- DCM/事業者向けのクレカ「ビジネスマイボカード」10月開始
- フォーシーズ/京王聖蹟桜ヶ丘SCに中華料理の新業態「香華園」オープン
- ニトリ/中国95店舗目「福州倉山愛琴海店」オープン
- SHEIN/キャッシュレス決済「PayPay」導入
- カワチ薬品 決算/3月期は営業利益15%増、人件費・水道光熱費を抑制
- ゲンキー 決算/7~3月は営業利益36.5%増、生鮮食品を強化
- 東急ストア/3月の売上高172億円、既存店3.1%増
- 鼻炎用薬/1月~3月1位は久光製薬「アレグラFX」
- 加工食品/3月、丸美屋「のりたま 大袋」が1位
- アイスクリーム/3月は明治「スーパーカップ レモンのレアチーズ」が1位