イオン/パルコの資本・業務提携提案拒否で、継続協議
2011年03月29日 / 経営
イオンは3月29日、パルコとの資本・業務提携の提案とその回答を発表した。
イオンは2月22日付でパルコの総株主の議決権の数の約12.31%(10,133,800株)の株式取得を行い、3月17日、両者協議によりパルコに対して、資本・業務提携の提案を行っていた。
しかし、パルコ側は29日、提案の各種施策は、引き続き検討したいと考えるものの、ガバナンスに関する提案基本合意書の締結を受け入れることはできない旨の回答を行なった。
イオンでは、提案に基づく資本・業務提携こそが、パルコの企業価値・株主価値の最大化だけではなく、パルコのお客、取引先、従業員を含み、価値の最大化を可能にするものと確信しており、引き続き提案に基づく資本・業務提携の実施に向けてパルコと協議を継続していくとしている。
また、イオンは、提案を実現するために、パルコの現経営陣の刷新を行うことも有効な手段であると考えている。
森トラストより、パルコからの回答を受けて、パルコの定時株主総会に向けて次期取締役選任にかかる株主提案を実施する予定だが、森トラストとの間で、株主提案がされた場合には同社と共同して議決権を行使する旨合意している。
3月17日のパルコへの提案書では、次回の定時株主総会で、パルコの現任の取締役1名(牧山浩三氏)、現任の独立社外取締役4名(新里智弘氏、有冨慶二氏、花堂靖仁氏、橘・フクシマ・咲江氏)、森トラストから派遣する2名(大野宗彦氏、高橋信氏)とイオンから派遣する取締役候補者3名(松井博史、林直樹、豊島正明)の合計10名を取締役の選任を提案している。
執行役では、現任の執行役13名(牧山浩三氏、阿部正明氏、海永修司氏、平出浩朗氏、山崎浩一氏、今枝立視氏、平井祐二氏、泉水隆氏、浜田和子氏、佐藤繁義氏、野口秀樹氏、井上肇氏、山木知行氏)とイオンから派遣する2名(松井博史ほか1名)の合計15名を執行役に選任する。
専務の牧山浩三氏を代表執行役社長(COO)に、イオンから派遣する松井博史を代表執行役会長(CEO)にそれぞれ選任するようもとめている。
さらにイオンによるパルコの持分法適用会社化の実施し、パルコの将来的な子会社化を含めた、最適な資本関係の構築に関する協議を行なう。
このため、パルコが導入している、買収防衛策を廃止(既存の買収防衛策の延長停止)と新たな買収防衛策の導入の制限も提案している。
このほか、主な施策として、海外ショッピングセンター事業で、パルコによる海外事業展開(中国を始めとするアジア展開)を支援する。
国内ショッピングセンター事業の基盤強化として、イオンが検討している次世代型ショッピングセンターに、パルコの店舗を出店することで、今後のパルコの成長を支える新たな業態での収益基盤の獲得と、パルコの店舗網の拡充を支援する。
イオングループが運営する都市型ショッピングセンターのフォーラスとビブレをパルコへ移管し、パルコの既存店舗との一体運営を行うことにより、パルコの国内店舗網の大幅な拡充を図り、パルコの都市型ショッピングセンター事業におけるドミナントプレーヤーとしての地位の確立等を支援する。
イオンの全国的な不動産ソーシング能力の活用とグループが保有する店舗のパルコ店舗への業態転換等を通じて、パルコの国内店舗網の拡充を支援する。
パルコによる「コミュニティ型店舗」の開発・運営を支援。
その他の分野では、イオンクレジットカードの会員の「PARCOCITY」への送客や、WAON、イオンクレジット等のインフラの活用で、他の事業分野においても、パルコとの事業提携を促進する。
■パルコとの資本・業務提携の提案とそれに対する回答に関するお知らせ(提案を含む)
http://www.aeon.info/company/data/2011/pdf/110329R_2.pdf
関連カテゴリー
最新ニュース
一覧- バロー/ネットスーパー「ainoma 高辻店」オープン
- JR東日本/従業員や店舗にチップを送るサービス、10月までに全国20施設で導入
- イケア/福井県、山口県に「商品受取りセンター」開設
- センコー/ディスプレーの七彩をグループ化、店舗デザインから工事まで提案
- サンドラッグ 決算/3月期増収増益、インバウンド需要が回復
- 丸井グループ 決算/3月期3期連続の増収増益、グループ総取扱高は4兆4872億円
- ゼンショーHD 決算/3月期増収増益、すき家・はま寿司が好調
- ヤオコー/目標年商26億円「武蔵浦和店」オープンで浦和ドミナント強化
- 三越伊勢丹HD/23年度インバウンド売上高が過去最高の1088億円
- ニトリ/増収増益記録36期で止まるも似鳥会長「社員に感謝」
- 島忠/3月期は店舗閉鎖推進・PB拡大途上で営業利益48.7%減
- 関西フードマーケット/H2Oの完全子会社に、7/29上場廃止
- セブンイレブン/国内1号店の豊洲店、オープン50周年
- 中部薬品/AI自動発注率8割に、滞留在庫3割削減
- 浦和パルコ/レストランフロアなどで新規5店舗を春夏にオープン
- クイーンズ伊勢丹/24年冬「十条店」オープン
- 流通3団体/カスハラ防止へポスター作成
- 【PR】「流通情報」5月号/「2024年度の消費・流通の展望」特集
- H2O 決算/3月期営業利益261億円で過去最高、百貨店が利益改善
- セブン&アイ/4月はイトーヨーカドー5.1%減、ベニマル1.0%増
- 福岡・天神「イムズ」跡地/オフィス・ホテル・商業の複合ビル、26年完成へ
- ドンキ/鳥取県「MEGAドン・キホーテ米子店」5/28オープン
- 銀座グランベルスクエア/NY発のメキシカン日本1号店6/14オープン
- ガスト、バーミヤンほか/アプリで貯まる「すかいらーくポイント」開始
- ペッパーフードサービス/「奨学金代理返還制度」導入
- 原宿表参道ビル/「コロンバン原宿サロン」7/3オープン
- ゴンチャ/「新宿マルイ」本館にテークアウト型店舗5/21オープン
- ワークマン 新商品/ヨガ・ウオーキングウエアに参入
- すかいらーく 決算/1~3月売上高13.0%増、小皿商品の充実で来店頻度増
- スシロー/4月の既存店売上高8.1%増
- くら寿司/4月の既存店売上高3.9%増
- アルコール飲料/4月の1位~3位は「キリンビール 晴れ風」
- ヤオコー/27年3月期売上高7300億円、255店舗体制目指す
- ヤオコー/25年3月期9店舗オープン、商品・販促を南北で個別対応
- 三越伊勢丹HD 決算/3月期営業利益が過去最高の543億円に
- 伊勢丹新宿本店/23年度売上高が過去最高の3758億円、24年度4110億円見込む
- ワタミ/24年度はインバウンド・宴会を強化、フランチャイズも推進
- バローHD/27年3月期営業収益9100億円、営業利益272億円目指す
- GU/海外旗艦店「ソーホー ニューヨーク店」と米国EC、秋にオープン
- ワタミ/事業の主軸を海外に、台湾直営・フィリピンFCなど出店加速