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チヨダ/通期売上4.1%減、当期利益85.4%減

2009年04月11日 / 決算

チヨダが4月10日発表した2009年2月期連結業績によると、売上高1717億9300万円(前年同期比4.1%減)、営業利益67億3200万円(3.1%増)、経常利益76億9500万円(3.8%増)、当期利益4億円(85.4%減)となった。

靴部門では、郊外型大型店「シュープラザ」を中心に新規出店を展開する一方、「チヨダ」と「SPC」のテナント出店、「東京靴流通センター」の出店を活発に実施。また、PB(プライベートブランド)商品の拡大強化を推進し、低価格PB「バイオフィッター」、高機能紳士靴を中心とした中級価格PB「ハイドロテック」、中級価格PB「セダークレスト」の三大PB、シェアを拡大した。

PB商品の販売モチベーション向上を狙って「社内販売コンクール」を継続した結果、現場を巻き込んだPB販売強化が奏功し、粗利益率の向上に寄与した。靴部門のPB販売比率は21%強に達する。

衣料品部門の連結子会社マックハウスでは、テレビCMを利用した創業20周年記念セール企画による客数増加策や、セール方法見直しによる売価変更の抑制、在庫コントロールに注力し粗利益率を向上させる施策を講じた。玩具部門では、7月末に残存店舗の閉鎖が完了し、不採算部門の整理が完了した。

靴部門の「シュープラザ」30店を中心として68店新規出店し、97店を閉鎖。マックハウスは、59店を新規出店し、23店を閉鎖した。年度末のグループ店舗数は、靴部門1127店(前期比9店増)、衣料品部門567店(36店増)、玩具部門0店(36店減)、その他部門0店(2店減)の合計1694店(7店増)となった。

売上高の内訳は、靴部門が1147億9400万円(0.6%減)、衣料品部門は566億5000万円(1.3%減)、玩具部門は3億1300万円(94.9%減)、その他部門は3400万円(80.3%減)だった。損益面では玩具部門の撤退と靴部門のPB商品の販売拡大により粗利益率が大幅に改善した。

事業部門別にみると、靴部門の売上高は、上半期は計画線で推移したが、第4四半期は消費環境の悪化や天候不順により苦戦し、既存店ベースでは計画を1ポイント下回る約3%の減収となった。全店ベースでは「シュープラザ」を中心とした積極的な新規出店により前年を確保。

商品面では、俳優の岡江久美子氏や西村雅彦氏など有名タレントを起用した積極的なマーケティング活動が功を奏した。粗利益率は値入率の高いPB商品の拡大により向上したが、経費面では新規出店によるコスト増、玩具部門撤退完了による人員受け入れなどで販売費・一般管理費が上昇した。

衣料品部門のマックハウスでは、天候不順による季節商品の不振とジーンズの不振が影響し、既存店売上が鈍化。年間最大の売上シェアを占める12月の既存店売上が不振となり、積極的な新規出店にもかかわらず減収した。

商品面では、ナショナルブランドのジーンズの不振をカバーするヒット商品がなかった。粗利益率は、投入・売切の仕組改善による在庫の適正化やプロパー消化率のアップ、仕入条件の改善が寄与し前期比0.5ポイントアップ。

次期の見通しは、主力部門である靴部門と衣料品部門で堅実経営を行い、PB商品拡充や在庫コントロールの精度アップによる粗利益率の向上に加え、慎重な新規出店を行うなど経費の効率化を進める。

2010年2月期の連結業績見通しは、売上高1747億3000万円(1.7%増)、営業利益69億5000万円(3.2%増)、経常利益76億8800万円(0.1%減)、当期利益8億6600万円(116.3%増)を見込んでいる。

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