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フェリシモ/通期売上高1.2%減、営業利益9.7%減

2009年04月11日 / 決算

フェリシモが4月10日発表した2009年2月期の連結業績によると、売上高542億7700万円(前年同期比1.2%減)、営業利益33億9100万円(9.7%減)、経常利益35億5600万円(10.5%減)、当期利益19億2600万円(10.5%減)となった。

グループの提供価値を顧客により強く伝えるためのメディアとして、「フェリシモ・コンテンツ」を新しく創刊した。これまでは春夏号と秋冬号の年2回発刊していた、こども服を中心に扱ったカタログ「ano:ne(アノネ)」、20代後半から30代の女性向けファッションカタログ「iedit(イディット)」を季節に合わせて年4回の発刊とし、シーズンに合った提案を行うことによる販売強化と書店・コンビニエンスストアへの配本を行うことで顧客の拡大を推進した。

2008年8月に東京・原宿に開設したhaco.EXPRESS ROOMは情報発信基地として、ブランド価値の向上に寄与した。この場を拠点として「haco.(ハコ)」ブランドの商品開発にも着手した。中長期的な観点からWeb広告の積極的な拡大を図り、Webからの受注比率は2008年12月に50.4%に達した。

売上高は前期に比べて若干の減少となったが、売上高に占める婦人衣料品の構成比が高まったこと、円高による直輸入衣料品の仕入原価が低減したこと、値引き販売のコントロールを強化したことなどで、売上原価率が改善し、返品調整引当金繰入額・戻入額調整後の売上総利益は、290億2800万円(1.1%増)となった。

各事業ブランドは、20代の若い顧客向けの「haco.(ハコ)」は、売上げが好調で前年同期を上回ったが、こども服を中心に扱ったカタログ「ano:ne(アノネ)」、20代後半から30代の女性向けファッションカタログ「iedit(イディット)」、生活雑貨カタログ「kraso(クラソ)」の売上げは、前年同期に比べて減少した。

40代の女性向けのファッションカタログ「Myera(マイラ)」、環境配慮型の生活用品を扱った「ecolor(エコラ)」など、今後の成長市場と位置づけたブランドが前期に比べて大きく売上げを伸ばした。

売上高を品目別にみると、服飾・服飾雑貨では、婦人衣料品の売上げは順調に伸びたが、子供衣料品が減少。生活関連では、余暇関連商品が前年同期よりも減少したが、生活関連全体では若干の増加となり、前期より構成比を上げた。

利益面は、商品の充足率の改善に伴い別便での配送数が減少したことで、出荷に関するコストを抑えたが、ユニーク顧客世帯向けのカタログ制作や送付、Web受注の拡大のための積極的な外部広告の出稿による広告費と物流設備やシステム開発などの減価償却費は増加。その結果、販売費・一般管理費は256億3700万円(2.7%増)となり、営業利益は33億9100万円(9.7%減)となった。

営業外損益では、受取利息などの営業外収益2億6500万円に対し、為替差損などの営業外費用1億円となり、経常利益は35億5600万円(10.5%減)となった。

次期の見通しは、コレクションシステムの独自優位性を生かし、顧客との継続的な関係性強化を推進する。第一弾として、予約販売を開始した「500色の色えんぴつ」は、すでに2万人を超える予約を受けている。

「社名変更20周年記念プロジェクト」を立ち上げ、継続力と顧客開発力の両面をあわせ持ったオリジナル商品群の開発を主軸に、売上げの維持・拡大を図る。

利益面は、強い経営基盤の構築を目指し、広告費を含めた販売費・一般管理費の効率化を図ること、コレクションシステムの深化による顧客開拓コストの削減などにより利益率の向上を見込んでいる。

2010年2月期連結業績予想は、売上高554億600万円、営業利益37億3200万円、経常利益38億6500万円、当期利益19億2500万円を見込んでいる。  

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