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メディセオ・パルタックHD/売上高1.5%増、営業利益68.7%減

2009年07月31日 / 決算

メディセオ・パルタックホールディングスが7月31日に発表した2010年3月期第1四半期決算によると、売上高は6268億1600万円(前年同期比1.5%増)、営業利益24億4700万円(68.7%減)、経常利益49億5300万円(58.4%減)、当期損失7億9900万円(前期は66億8300万円の当期利益)となった。

事業別の概況は、医療用医薬品等卸売事業で新製品や需要が拡大する生活習慣病薬について、販売と情報提供を積極的に行い、合理的な販売価格の維持と適正利益の確保に努めた。また、物流の全体最適の実現を最重要テーマに、完全子会社のクラヤ三星堂(東京都中央区)が横浜市戸塚区にエリア・ロジスティクス・センター(神奈川ALC)を建設。今年5月23日に竣工した。

一方、医療用医薬品等卸売事業で得意先との販売価格交渉や、卸間競争の激化で収益環境が急速に悪化したため、自社と完全子会社の医療用医薬品等卸売事業会社の役員、管理職を対象に報酬の減額を実施。経営合理化策の一環として、完全子会社の医療用医薬品等卸売事業会社を対象に、9月30日を退職日とする希望退職者の募集を実施した。医療用医薬品等卸売事業の売上高は4443億9500万円(1.7%増)、営業利益6億1400万円(90.2%減)と大幅減益となった。

化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業は、生産~消費のサプライチェーン全体の生産性向上に貢献する企業体制構築に注力。今年4月1日付で、これまで分離していた化粧品・日用品とヘルスケアの営業体制を一本化し、得意先のニーズにさらに対応できる体制を構築した。北海道地区では、大規模ハイテク物流センターのRDC北海道を建設、5月27日に稼動した。これで同地区の物流機能を集約し、高品質・低コストの物流体制を整えた。一般用医薬品卸売事業の売上高は1818億5800万円(1.3%増)、営業利益は18億4500万円(24.0%増)となった。

関連事業では、食品添加物の販売が「食の安全」問題から国内商品に安定需要があり、順調に推移。化学工業薬品の販売は、半導体・IT関連業界の在庫調整のため回復基調となったが依然厳しい状況という。完全子会社であるクラヤ化成は経営合理化のため、物流機能を有した新しい本社施設(長野県千曲市)を建設し、5月7日に移転した。売上高は10億9500万円(26.7%減)、営業損失は1500万円(前期は営業利益1600万円)だった。

なお、クラヤ三星堂など8社で募集した希望退職者が、1000人の枠に対し257名しか応募がなく、特別割増退職金の支給総額が減少したことなどで業績予測を修正した。

第2四半期の予測実績は売上高1兆2630億円(5月の予想より増減なし)、営業利益66億円(22.2%増)、経常利益107億円(17.6%増)、当期利益18億円(5億円の当期損失を予想)に修正した。

通期は売上高2兆5510億円(増減なし)、営業利益200億円(16.3%増)、経常利益277億円(13.1%増)、当期利益99億円(50.0%増)を見込んでいる。

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