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吉野家HD/寿司、ステーキ関連事業で営業利益88.4%減

2009年10月08日 / 決算

吉野家ホールディングスが10月8日に発表した2010年2月期第2四半期決算によると、売上高は928億2600万円(前年同期比16.6%増)、営業利益2億3200万円(88.4%減)、経常利益4億500万円(83.7%減)、当期損失3億9100万円(前期は5億6900万円の当期損失)となった。

事業別の概況は、牛丼関連事業で国内の吉野家を中心に、海外でもエリア開発・出店を行いブランドの浸透を図った。国内では、郊外店舗を中心に家族やグループで利用しやすいテーブルサービス店舗を導入し、期末までに出店・改装店舗あわせて404店舗と拡大。

また、新たな客層の開拓に向け「そば処吉野家」を今期より本格的に出店を開始した。しかし、新型インフルエンザの流行懸念などで客数が伸び悩み、既存店売上高が前年を下回った。店舗展開では45店舗を出店し、不振店など10店舗を閉鎖したため国内総店舗数は1137店舗。

海外では、アジア、特に中国での基盤強化に向けた取組を進めた。店舗展開では41店舗を出店し、不振店など4店舗を閉鎖。海外の吉野家総店舗数は387店舗となり、国内外での吉野家総店舗数は1524店舗となった。牛丼関連事業の売上高は524億5100万円、営業利益は18億3300万円となった。

寿司関連事業のテイクアウト事業では、前期に引き続き夕方以降の江戸前鮨の販売強化に取組んだ。イートイン事業では、全皿105円均一回転鮨「うおえもん」の業態確立に向けて、オペレーションの見直しや商品の入れ替えなどを進めたものの、今期は客数が大幅に減少し、この減少分を種々の販促活動やコスト削減で補おうとしたが、思うような効果に繋がらず営業損失となった。店舗展開では13店舗を出店し、不振店8店舗を閉鎖したため総店舗数は373店舗となった。寿司関連事業の売上高は132億6100万円。営業損失は3億2500万円。

ステーキ関連事業は「ステーキのどん」業態で7月にメニューを刷新、ステーキとハンバーグを中心とした品質向上・味の追求に取組んだ。また、「しゃぶしゃぶどん亭」業態では今期より積極出店を図り、7店舗を出店。しかし、ステーキのどん業態の既存店売上高前年比は10.4%減と低調だった。店舗展開では8店舗を出店し2店舗を閉鎖した結果、総店舗数は195店舗となった。

どんの13店舗で食中毒事故が発生、9月に営業停止処分を受けた。安全対策として焼成方法を変更し、該当する商品と関連する食材を使用したメニューは全店舗で販売を中止した。工場でも入荷商品の更なる殺菌方法の検討、店舗の安全衛生再点検を全店で実施中であり、再発防止策を徹底する。ステーキ関連事業の売上高は132億3100万円、営業損失は7億9700万円だった。

うどん関連事業のはなまるでは、店舗運営力と収益力を強化し、かきあげ・牛肉のブラッシュアップを図り、既存店売上高前年比は0.4%と微増。店舗展開では12店舗を出店し、1店舗を閉鎖して店舗数は264店舗となり、千吉を加えたうどん関連事業の総店舗数は276店舗となった。うどん関連事業の売上高は71億9300万円、営業利益は4億6700万円。

通期は売上高1870億円(7.3%増)、営業利益5億円(86.0%減)、経常利益7億円(83.9%減)、当期損失13億円を見込んでいる。

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