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J.フロントリテイリング/オラクルのBI製品で売り場効率分析システム構築

2009年10月20日 / IT・システム

J.フロントリテイリングは10月20日、日本オラクルのビジネス・インテリジェンス製品「Oracle BI Suite EE Plus」を活用し、百貨店業界初の視認性の高いビジュアルな売り場効率分析システムを構築したと発表した。

この売り場効率分析システムのプロジェクトは昨年11月から開始し、ことし2月に先行して大丸札幌店で本稼動後、4月には大丸基幹店6店すべてに導入済み。現在は松坂屋基幹4店への導入を完了している。

J.フロントリテイリングは、「百貨店のビジネスモデルは歴史的な転換点にある」という危機感で、新時代に適合するビジネスモデルの創造を目指して経営構造改革を進め、改革の根幹の営業改革では、プライベートブランド商品・自主編集平場などの「自主運営型売り場」とブランド・ショップなどの「ショップ運営型売り場」を峻別し、それぞれの特性に基づく運営を徹底して魅力ある商業施設を実現し、ローコスト・高効率の売り場運営モデルを構築する。

売場のうち、店頭売上高の約8割を占めるショップ運営型売り場のオペレーションについて、SCMの計画・管理や販売をショップ側に一任する代わりに、ショップへのカウンセリングを強化することで売上高の向上を図る。

このため、ショップの収益性と課題を迅速かつ正確に把握し、マネジメント業務の効率化を支援するより直感的で視覚的な売り場効率分析システムを日本オラクルの協力で構築したもので、新システムの構築にあたり、開発生産性と将来的な要件に柔軟に対応できる拡張性を重視し、「Oracle BI Suite EE Plus」を情報基盤の中核に据え、ユーザー・インターフェイスにはショッピングセンター向けテナント管理パッケージと組み合わせて操作性の向上と短期導入に成功した。

売り場効率の分析では、最新技術を取り入れて画面表示の方法を改善し、床面積あたりの収益効率は売り場のレイアウト図上で色別の表示が可能になった。また、分析の指標となる分析軸は、従来は手作業のため4種類程度だったが、現在では20種類以上に拡張し、ポートフォリオ機能も追加したことで、店頭マネジャーはショップの現状と問題点を多面的に把握できるようになった。

さらに新システムでは、Oracle BI Suite EE Plusのダッシュボード機能を営業情報のポータルとして活用し、POSレジの明細データを集めたデータウェアハウス、表計算ソフトで管理する予算データや売り場のマスターデータなどの既存システムを連携させることで、分散していた営業情報の集約を図った。これでユーザーの要望に応じた機能の追加や他のシステムとの連携も容易になった。

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