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アスクル/5月期の売上高0.4%増、経常利益15.9%減

2009年07月02日 / 月次

アスクルが7月2日に発表した2009年5月期決算によると、売上高は1904億6900万円(前年同期比0.4%増)、営業利益82億4000万円(15.3%減)、経常利益82億4600万円(15.9%減)、当期利益45億2800万円(9.2%減)だった。

次世代ビジネスモデルの中核となる間接材一括購買システム「ソロエル」プラットフォームを構築し顧客開拓も順調に推移。既存事業では、インターネットを利用した広告や販売促進活動で顧客開拓に取組み、中堅・大企業向け一括購買システム「アスクルアリーナ」の営業活動の推進で顧客基盤は拡大。しかし、昨年9月以降の急速な景気後退で、購入客単価は低下傾向で推移した。

上期はアスクルカタログ2008秋・冬号、アスクル家具カタログ2008~2009号、アスクル メディカル&ケアカタログ2008秋・冬号を昨年8月に発刊。アスクルカタログ2008秋・冬号は、価格と質、工夫をこらした商品の使い方の提案に努め、原材料価格が高騰する状況下で仕入価格の抑制に努めた。

商品安定供給のため粗利益率の低下を余儀なくされたが、商品開発と調達の各種の取組みと昨年10月より一部商品の価格を改定したことから、上期後半から粗利益率が回復傾向で推移した。

下期はアスクルカタログ2009春・夏号を今年2月に発刊した。オフィスの必需品を中心とした価格の見直しと、詰め替え商品による経費とゴミの削減を提案した巻頭特集を掲載し、またサイトのリニューアルを機としたセールなどが奏功し、コピー用紙、生活用品などが堅調に推移。

一方で、不要不急なものの買い控えなど顧客の購買行動が変化し、オフィス家具等の耐久財や事務用品の需要が低下したため、下期は厳しい結果となった。

なお、ことし11月に新基幹システムへの移行が確定しており、同期の既存の基幹システムの帳簿価額から、今後の使用予定期間(6-11月)の通常の減価償却費相当額を控除した金額1億7800万円を臨時償却した。

売上総利益は、主に上半期の一部商品の仕入価格上昇と、オフィス家具などの粗利益率の高い商品の需要低下、アスクルカタログ2008秋・冬号で約550アイテム、アスクルカタログ2009春・夏号で約1400アイテムを値引きしたことなどにより444億1500万円(2.4%減)となった。

販売費・一般管理費は、2007年5月期から計画に基づき実行している次世代ビジネスモデルへの変革のための投資により償却負担が増加しているものの、継続的なコスト構造改革の推進による安定的なローコストオペレーションで361億7500万円(1.2%増)となった。

来期は売上高2030億円(6.6%増)、営業利益70億円(15.0%減)、経常利益68億円(17.5%減)、当期利益33億円(27.1%減)を見込んでいる。

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