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くめ・クオリティ・プロダクツ/民事再生法、負債110億円

2009年08月26日 / 経営

帝国データバンクによると8月25日、「くめ納豆」で知られる納豆製造業者、くめ・クオリティ・プロダクツ(資本金4000万円、常陸太田市大里町4137、代表石塚昇一郎氏、従業員230名)が同日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請、同日保全命令を受けたと発表した。

負債は、約110億円。

同社は、1951年6月創業、72年2月に法人改組された納豆製造の(有)くめ食品工業を前身とし、その販売部門を84年9月に分離して設立。その後、93年7月に(有)くめ食品工業の製造部門を吸収し、製造販売業に転じた。

95年には、北海道函館市に日産10万パックの協力会社用工場、97年に常陸太田市高柿に日産10万パックの工場を新設。98年3月には和歌山市に日産30万パックの協力会社用工場を建設し関東圏・東北地区の大手スーパーストア中心に販売していた。99年6月期には年売上高約113億5700万円を計上した。

2004年3月には、茨城・那珂市にインドネシアの伝統食品「テンぺ」の専用工場を建設。翌2005年9月に笠間市の既存工場を取得。2008年1月には大阪府堺市に堺工場を建設するなど積極的に設備を拡充していた。

しかし、関西地区の販売が伸び悩み、また同業者間競合やPB商品販売による単価下落から売上高は減少、2008年6月期の年売上高は約93億5100万円にとどまっていた。

設備投資資金や原料仕入れなどの運転資金を借入金に依存していたことから、金融債務は年商の約80%に達していた。低収益が続き、資金繰りが悪化。

私的整理による借入金の圧縮などの再生スキームが検討されたが、スポンサー企業の選定で役員間、労使間の足並みがそろわず、今回の措置となった。

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