豊田通商は3月24日、米国の精米会社サンバレー・ライス社(SVR社)とSVR社の持分資本の40%を取得することで合したと発表した。
共同経営パートナーとして、海外で伸びが期待できる日本食食品市場へのコメ流通販売に本格的に参入する。
SVR社は、 2000年創業の米国北部カリフォルニア州の準大手精米会社。カリフォルニア米の主産地である同州北部で、高級米を中心としたコメを集荷・精米し、北米・欧州・東南アジアで、寿司に代表される日本食を中心としたエスニック食品市場向けにコメを販売している。
現在は米国のコメ生産、精米業界の先駆者で影響力を持つ LaGrande(ラグランデ)一族が経営し、品質管理と顧客ニーズへの対応が強み。
豊田通商は、日本食市場の拡大による需要増加を受け、海外食品事業拡大のためには日本食市場の販路確保が必要と判断。SVR社は、世界販売ルートの拡大と世界各地の市場ニーズに対応していくために、単独経営よりも、海外ネットワークを持つ日本の商社と組むのが適切と判断し、今回の合意に至った。
今回の出資を受け、SVR社は、今後の需要確保に向け、原料調達・製造・品質管理の一貫体制を強化する。合わせて同社の海外ネットワークとロジスティック機能を取り入れ、販売拡大を目指す。豊田通商は、SVR社の販売ルートを通じ、コメ以外の食品販売・物流にも取組み、海外での総合食品バリューチェーンの拡大を目指す。