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食肉卸のニッチク/特別生産開始決定、負債は47億8000万円

2009年06月19日 / 経営

帝国データバンクは6月19日、食肉卸のニッチク(資本金7920万円、神戸市中央区磯辺通4-1-6、代表清算人平井力氏)は、6月8日に神戸地裁から特別清算開始決定を受けたと発表した。

同社は、1955年〈昭和30年〉12月に阪神間の食肉販売業者約20社が糾合して設立した食肉卸売事業者。牛肉を中心とする食肉全般の取り扱い。他社の輸入代行業務も手がけ、オセアニア地域のバヌアツ共和国に関係子会社を設立して同国産の優良な商品を日本に広めた。

オーストラリア・アメリカ産なども積極的に取り扱い、大手食肉加工事業者を中心に全国に幅広い販売網を構築した。ピークとなる89年12月期には年売上高約582億6400万円を計上。

2001年頃に海外で発生したBSE問題の影響により、2003年12月にはアメリカ産牛肉の輸入を停止する事態となり、業容の縮小を余儀なくされた。2005年10月期の年売上高は約180億900万円にまで減少、収益面も大幅な赤字決算となった。輸入代行業務など一部の不採算事業から撤退するなど再建策を実施したが、抜本的な業務改善には至らなかった。

2008年2月に主幹業務である食肉卸部門を継承させるために新しくヒョウチク(神戸市中央区)を設立、3月から業務を順次移管することで打開策を図った。これによりニッチクはヒョウチクに対する不動産賃貸業へ業態を変更。2009年1月には営業部門の移管が完了したとして解散を決議していた。

負債は約47億8000万円。 申請代理人は中尾英夫弁護士(神戸市中央区相生町2-3-9、電話078-341-9301)。

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