高島屋 決算/3~5月減収減益、前年度に伸びたインバウンド需要の反動減で

2025年06月30日 15:44 / 決算

高島屋が6月30日に発表した2026年2月期第1四半期決算によると、営業収益1124億6100万円(前年同期比6.4%減)、営業利益126億3500万円(26.9%減)、経常利益115億800万円(35.5%減)、親会社に帰属する当期利益69億9600万円(45.4%減)となった。

高島屋のロゴマーク

営業収益は、主力の国内百貨店業で前年度に円安を背景に拡大したインバウンド需要の反動減の影響により、減収となった。利益面は、営業収益の減少と物価高などのコスト増の影響で営業減益に。経常利益は円高による為替差損の影響により減益となった。

「国内百貨店業」は、インバウンドは好調だった前年度の反動があった一方で、国内顧客は堅調に推移し、前年実績を上回った。

4月から髙島屋の各種カードのポイントが「1ポイント単位で利用可能」となったことを契機に、カード戦略のリブランディングを始動。ポイント利用やカード入会状況を踏まえ、既存顧客の満足度向上と次世代顧客獲得の両立に向けた取り組みを強化。

また、タカシマヤアプリでも、オンラインストアとの会員ID連携、特典付与機能の強化のほか、デジタルでのアプローチなど、顧客接点ツールとして機能を拡充した。

同事業での営業収益は689億5800万円(8.6%減)、営業利益は51億7500万円(44.2%減)となっている。

「海外百貨店業」は、シンガポール髙島屋が売場改装によって営業収益の押し上げ効果があったが、長引くインフレ下における消費停滞の影響もあり、前年同水準にとどまった。一方、コスト削減策を推進したことで、増益となった。

上海高島屋は、新たなテナントの誘致など収益基盤の強化を図ったが、景気低迷による消費減速の影響が大きく、減収赤字に。ホーチミン髙島屋は、成長分野の子供用品や支持の高い化粧品などの品ぞろえ強化や、コスト増を最小限に抑制したことで、増収増益を確保。

同事業の営業収益は83億5200万円(1.1%増)、営業利益は21億8000万円(5.8%増)だった。

「国内商業開発業」の営業収益は101億9200万円(0.4%減)、営業利益は20億5900万円(18.0%減)だった。

東神開発による「玉川髙島屋S・C」の改装工事に伴って、空室となる区画の賃料収入の影響に加え、人件費上昇による外部委託費や光熱費など施設運営に関わる費用の増加もあり、減収減益となった。

通期は、営業収益4930億円(1.1%減)、営業利益500億円(13.0%減)、経常利益530億円(12.2%減)、親会社に帰属する当期利益400億円(1.2%増)を見込んでいる。

高島屋 決算/2月期増収増益、各利益ともに過去最高を更新

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