公正取引委員会は、東日本大震災に関するQ&Aをホームページに掲載した。
便乗値上げ、販売個数制限、取引先への店舗の現状回復への協力要請、風評に基づく返品など6つの項目に対する見解を解説している。
便乗値上げに対しては、便乗して生活必需品などの物資に関して価格カルテルなどの不当な価格引上げがないか公取として監視する。販売個数制限は、顧客に物資が広く行き渡るようにするといった緊急の対応として行われるもので、物資の不足が深刻な期間と地域で実施する場合は、独占禁止法上の問題にはならない。
店舗の現状回復への協力要請は、「被災者の生活の糧を供給する拠点となる大規模小売業者の営業が迅速に開始されることは、被災地の復興や被災者の生活支援にも資するものであり、大規模小売業者と納入業者との間で協議が行われた結果,被災した大規模小売業者の原状回復や再陳列作業への協力を行うことになったとしても、独占禁止法上問題となるものではない」(同委員会)という。
風評に基づく受領拒否や返品については、「例えば、震災の被害を受けた原子力発電所の所在する県と同一の県に下請事業者が所在することを専らの理由として、親事業者が下請事業者の納入した商品の受領を拒むこと又は一旦商品を受領した後にその商品を引き取らせることは、下請法違反となるおそれがある」(同委員会)としている。
■東日本大震災に関連するQ&Ahttp://www.jftc.go.jp/info/23jishinqa.html
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