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今治織物工業協同組合/破産手続きで負債44億円

2012年10月11日 / 経営

帝国データバンクによると、今治織物工業協同組合と今治アール・シーの2社は、9月27日に松山地裁今治支部より破産手続き開始決定を受けていたことが判明した。

負債は、今治織物工業協同組合が約44億円、今治アール・シーが約12億円。ただし、相互の保証債務を含む。

今治織物工業協同組合は、1951年1月に設立、今治タオルの共同染色を目的に組合化されたもので、綿糸等の共同購入・卸売を行う一方、73年には大手百貨店の進出に伴い本社ビルを新築、同社に賃貸するなど不動産賃貸業を併業していた。

関連会社でホテルやゴルフ練習場を運営、不動産を賃貸する形で経営多角化を進め、2000年3月期の年売上高は約13億5000万円を計上していた。

しかし、タオル産業の衰退のなかで組合員企業の倒産などから、2004年3月期の年売上高は約4億1000万円にまで減少、06年12月には不動産を賃貸していた大手百貨店が閉店するなど、経営状況は悪化していた。

関連会社で「ホテルアジュール」を運営していたナウシスが2011年7月に民事再生法の適用を申請し、同社向けの積極投資などで多額の負債があったことから、実質事業停止状態に陥り、今年1月に総会の決議により解散していた。

そうしたなか、5月に本社不動産が売却できたことで負債が確定したため、事業整理を目的として今回の措置となった。

今治アール・シーは、1968年8月設立の不動産賃貸業者。駐車場賃貸を手がける一方で、91年4月に当時としては西日本で初のゴルフシミュレーションルームを完備した最新式ゴルフ練習場「今治ゴルフパーク」を運営していたが、その後事業を停止、3月に解散して同時に整理を進めていた。

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