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神戸ワイン/特別清算開始決定

2014年07月14日 / 経営

帝国データバンクによると神戸ワイン(資本金14億円、神戸市北区大沢町上大沢2150、代表清算人深尾秀和氏)は、7月1日に神戸地裁へ特別清算を申請し、同日、同地裁より特別清算開始決定を受けた。

同社は、1984年10月に設立。神戸市が93.1%出資する第三セクターで、設立当初は神戸ワイン販売に係わる酒類販売免許取得を目的としていた。

その後、神戸市北区にあるレジャー施設「神戸フルーツ・フラワーパーク」の運営を手がけるようになった。

同施設は約100ヘクタールの敷地を持つ“花と果実”のテーマパークとして93年4月に開園。

ホテル、温泉、遊園地、バーベキュー場などを併設した複合施設としての認知度は高く、99年3月期には年売上高約36億5100万円を計上していたが、同期で4億円超の赤字となるなど収益面については慢性的な赤字が続いていた。

その後も施設内容に変化が乏しいことなどから利用客が伸び悩み、2010年3月期の年売上高は約14億3700万円にまで減少。

翌2011年3月期からは同じエリアに出店している大型ショッピングモールやアウトレットモールへの顧客を取り込み来場者数が徐々に回復、2013年3月期の年売上高は約16億7800万円に持ち直していた。

収益状況についても改善傾向であったものの、採算ラインには至らず、同期末で約44億1000万円の繰越損失を抱える厳しい状況にあった。

2014年3月期も年売上高は約15億7900万円にとどまり、この間、今年1月には不採算であった施設内のホテル棟を民間企業に売却したことに伴い約3億5300万円の当期純損失を計上。3月18日開催の臨時株主総会で解散を決議、3月末をもってフルーツ・フラワーパークの指定管理業務を終了し、神戸市の外郭団体である一般財団法人神戸みのりの公社へ移管。

6月には神戸市議会で、同社への貸付金とその利息分約34億円の債権放棄が可決され、26日には解散していた。

負債は約35億6200万円。

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