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調剤薬局/総売上高6.6%増の1兆7042億円

2015年12月17日 / 店舗経営

672社の総売上高は1兆7042億円(前期比6.6%増)で、増収率は前期の10.9%より鈍化したが、2期連続で増収となった。

増収率は、病院・診療所の1.3%増を大きく上回り、薬の調剤を病院から院外の薬局で行う「医薬分業」を背景に新規出店が進んだ効果と見られる。

利益合計は365億円(4.1%減)で、前期の4.2%減に続き減益だった。減益率は病院・診療所より小幅だった。調剤薬局672社の赤字は95社で構成比は14.1%にとどまったが、前期(77社)から23.3%増加した。

調剤薬局の赤字率は、病院や診療所の半分以下にとどまり、高めに設定された薬剤師の技術料を含む調剤基本料が影響していると見られる。ただ、中小の調剤薬局では人件費やコストアップを吸収するのは容易でなく、今後は過当競争も見込まれるだけに動向が注目される。

調剤薬局の赤字率は14.1%で病院・診療所と比べ収益環境は良好だった。ただ、2016年度の診療報酬改定を控え、病院付近にあり処方箋を対象とする門前薬局の調剤報酬の見直しが検討されている。

診療報酬の改定次第では病院・診療所の経営内容が改善され、調剤薬局は厳しい状況に陥る可能性も想定される。

積極的な進出で伸びてきた調剤薬局だが、赤字数が増える兆しも出ており、診療報酬の改定が今後の医療現場にどう影響を及ぼすか注目されるという。

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