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マチノマ大森/EC時代の「リアル店舗」テーマに日常生活の40店集積

2018年10月29日 19:56 / 店舗レポート

三菱商事都市開発は11月1日、東京都大田区大森西に商業施設「マチノマ大森」をオープンする。

<マチノマ大森>
マチノマ大森

日常生活をサポートする店舗やちょっと上質な商品が購入できるなど、3フロアに40店が出店する商業施設をオープンするもの。

スーパーマーケット「ライフ」、7店舗が出店するフードコート「マチノマキッチン」、生活をサポートするクリニックやフィットネスなど、地域生活を便利にするバラエティ豊かな店舗が出店する。

<ライフ>
ライフ

新たな取り組みとして、3階に地域コミュニティーの創出を目的としたコミュニケーションスペース「マチノマノマ」を創設。

運営パートナーに多数のスペース運営実績を有するリビタを迎え、にぎわいのあるスペースづくりをする。

<マチノマキッチン>
マチノマキッチン

三菱商事都市開発、執行役員の神崎圭輔開発第二部長(商業、ホテル、都市型複合開発)は、「当社は、これまで、原宿、銀座、横浜などの立地で非日常を演出する商業施設を開発してきたが、日常生活をサポートする商業施設が必要だと考え、新たにマチノマを開発した」と語る。

京急本線大森町駅から徒歩10分の立地で、駅前でも郊外でもない住宅街の幹線道路沿いという立地に出店した。1次商圏は1.5km圏人口20万人で、徒歩、自転車、バスでの来店を中心に想定する。

テナントリーシングを担当した開発第二部の大野智史マネージャーは、「ECサイトが好調で今後もシェアを拡大する中で、実店舗の役割は何かという視点からテナント構成を考えた」という。

<マチノマ大森のブランドコンセプト>
マチノマ大森のブランドコンセプト

開発第二部の工藤歩アシスタントマネージャーは、「従来のNSCは、日常生活の利便性を重視し、主に購買目的で頻度が高い来場を促す機能・役割に特化していたが、マチノマは、食物販の充実のほか、店舗のスタッフとの会話、フードコートでの集い、コミュニケーションスペースの拡充などネットでは体験ができな価値の創出を目指した」と語る。

<1階イベントスペース>
1階イベントスペース

1階にはイベントスペースを配置し、定期的にワークショップやイベントを実施する。スーパーマーケット「ライフ」、「国際クリーニング」、自転車専門店「サイクルスポット」を配置して、日常生活での利便性を高めた。

そのほか、輸入食品、グロサリー専門店「フードウェアハウス」、鮮魚・惣菜の「タカマル鮮魚店」、地元のベーカリーカフェ「ブーランジェリー ボヌール」を配置することで、日常生活にプラスアルファできる、手の届く贅沢を提案する。

<2階の主要通路>
2階の主要通路

2階には、ドラッグストア「マツモトキヨシ」、100円ショップ「ダイソー」、「ノジマモバイル」、「眼鏡市場」を配置して、日常生活での必需品のニーズに対応する。

フードコート「マチノマキッチン」も配置し、「はなまるうどん」「いきなり!ステーキ」、ラーメン「さつまっこ」、韓国料理「コラボ」、ハンバーガー・パスタ「ファーストキッチン」、「サーティワンアイスクリーム」を集積し、ママ友のランチタイムやカフェタイムのニーズに対応する。

そのほか、1階に物販店舗を出店している「タカマル鮮魚店」が、飲食業態の「タカマル鮮魚店」を出店。フードコートでありながら、いけすを備え、本格的な海鮮丼、刺身定食、天ぷらなど飲食メニューを提供することで、ディナータイムのニーズやシニアが気軽に集まり、ちょっと一杯を飲むニーズに対応する。

<2階のアパレル>
2階のアパレル

2階には、フードコートに隣接して、インテリア雑貨「ブォーナ・ビィータ」、文具「サイ」が出店するほか、レディファッション「サマンサモスモス ケイッティオ」、「グリーンパークストピック」、総合シューズ「アスビーファム」、アクセサリー「パームス」、ペット専門店「コジマ」などを配置した。

フードコートと生活必需品を販売する店舗を壁面に配置し、フロア中央に、ファッションや雑貨を販売する店舗を集めることで、必需品を買いまわるなかで、自然と非生活必需品やちょっとしたこだわりの商品などを発見できるフロアレイアウトを目指した。

<3階はサービス施設を集積>
3階はサービス施設を集積

3階は、キッチンスペースを設けたコミュニケーションスペース「マチノマノマ」を設置。通常のイベントスペースとはことなり、施設運営者が展開するイベントだけでなく、地域のお客同志のパーティーや地元の団体が主催するワークショックなどに対応するレンタルスペースとしても運営する。

<マチノマノマ>
マチノマノマ

また、「保険見直し本舗」、写真スタジオ「スタジオキャラット」、ヘアカラー「ペタペタ」、美容室「イチ・ゴ」、「ジェクサー・フィットネスガーデン」といったサービス施設を集めた。

内科、小児科、耳鼻咽喉科を集積した「メディカルモール マチノマ大森」、「大森マチノマ歯科」、医療介護相談窓口・居宅介護支援事業所「太陽」を設け、地域住民の生活をサポートする。2019年4月1日には、「(仮称)おはよう保育園マチノマ大森」も開園する予定だ。

<ジェクサー・フィットネスガーデン>
ジェクサー・フィットネスガーデン

マチノマ大森の事業スキームは、三菱商事都市開発が土地を取得、建物を建設し、施設運営はJLLモールマネジメント(JLL)が担い、一定期間経過後に土地・建物をリートやファンドに売却する予定だ。

神崎執行役員は、「これまで、開業時は施設運営を当社が担うスキームを採用していたが、リートやファンドへの売却時に運営方針が変わってしまう課題もあった。今回は、事業開始時からJLLと協力し、両社で協力しながら、リーシングや施設運営方針を詰めている。当社がリートやファンドに施設を売却した後も、マチノマのコンセプトやマチノマノマといった取り組みが継続される枠組みを想定している」という。

具体的な事業計画は現時点では発表できないが、マチノマは日常生活に密着した生活支援型の商業施設ブランドと位置付けており、2号店、3号店の出店を想定している。

出店エリアは全国で、現在、3カ所程度の候補地を検討しているという。

施設概要
所在地:東京都大田区大森西3-1-38
交通アクセス:JR京浜東北線 大森駅からバス約10分
京急本線大森町駅から徒歩約10分
敷地面積:約8,400m2
延床面積:約23000m2
店舗面積:約9000m2
建物規模:地上5階
店舗数:40店
設計・施工:木内建設
企画・商環境プロデュース:生活スタイル研究所

■マチノマ大森
https://www.machinoma.jp/

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