イトーヨーカドー八柱店/同社初のドラッグストア型売場に刷新、若年層呼び込む
2021年09月16日 17:00 / 店舗レポート
イトーヨーカ堂は9月17日、千葉県松戸市の「イトーヨーカドー八柱店」1階を改装し、新しいドラッグストア型売場としてリニューアルオープンする。9月16日同店のリニューアル説明会をオンラインで開催した。
コロナ禍の中、食品と生活雑貨・日用品を一カ所で時短で購入できるワンストップショッピングのニーズが高まっている。また、ドラッグストアが医薬品・化粧品に加え、食品・日用品の品ぞろえの拡充で売り上げを伸ばしており、同社は危機感を強めている。同社が実施した調査でも、生活者はイトーヨーカドーのライフスタイル売場に対し、「品ぞろえが中途半端」「価格が高い」「売場を認知していない」といった不満を持っていた。
今回、今の時代にあったドラッグストア型のショップとして、お買い得商品の訴求、日常生活に必要な商品がワンフロアで購入可能なワンストップショッピングへの対応、新しい「健康食品」売場を構築し売場全体で健康関連商品の提案、韓国コスメ、セルフコスメブランド、グループの「アカチャンホンポ」の商品を新規導入するなどの改革を実行した。
背の高い什器を取り入れることで、既存の品ぞろえに加え、お買い得品、若い世代向けのし好性・専門性の高い商品を強化。商品数を約1.3倍~約1.5倍に増やしている。
梅津尚宏ライフスタイル事業部長は、「八柱店は1982年開業で、約40年たっており、リニューアルの必要があった。シニアの利用の多い店であったが、パスコのGISデータ(エリアマーケティング)によると、同店の周辺はシニアだけでなく、いろいろな年代が住んでいることがわかった。若い世代の利用を広げるため、韓国コスメ、ペット用品などし好品を充実させている。日用品・医薬品のEDLP化、品ぞろえの拡充で集客し、もともと強い食品・衣料品で利益を確保する」と説明した。
また、「猫を中心にペット用品を1.5倍に拡大。ドラッグストアとの差別化として、文房具、キッチン関連、子ども関連、アカチャンホンポのベビー用品、服飾雑貨、ルーム雑貨、介護用品なども充実させる」としている。
今回、新たな取り組みとして、競合に負けないEDLPなど価格対応の明確化、日常生活に必要な商品が1フロアで買い回れるレイアウト・生活シーンに合わせた売場によるワンストップショッピング対応、薬剤師を配置し第一類医薬品の取り扱い・健康食品の強化、非接触対応としてセルフコスメの拡充の4点に取り組んだ。
日用消耗品の価格見直しでは、イトーヨーカドーの新しいプライベートブランド「ザ・プライス」を導入、NB商品も「100円均一」コーナーを展開し、節約志向に対応している。
ワンストップショッピング対応として、取り込めていなかったファミリー層向けにアカチャンホンポの商品を採用。洗剤は仕上剤、洗濯ネット、洗濯用品と1カ所でまとめて売場化した。従来のカテゴリー別、売り手の事情での売場づくりから、使用シーンと生活者の需要を意識した売場にリニューアルしている。
健康志向に対応した売場づくりとして、薬剤師を配置し、第一類医薬品までの「薬」を用意している。相談カウンターを設けて、顧客が安心して相談できる環境作りも行った。
食料品売場で扱っている「健康食品」と、美と健康売場で扱っている「健康食品」を1カ所に集約。オーガニック食品、糖質オフ、アレルゲンカットなど「オフフード」、ビタミン・カルシウム強化の食品「オンフード」、プロテイン・サプリメントなど集合させ、新たな売場づくりに取り組んだ。
また、非接触での買い物需要に対応し、化粧品はカウンセリング化粧品の接客カウンター型からセルフコスメ・簡易接客型に施策を変更した。
インバウンドなどをターゲットにしたカウンセリング化粧品だけでなく、韓国コスメ8ブランド(アイムミミ、エスポアなど)、セルフコスメ5ブランド(パーフェクトワン、ラロッシュポゼなど)を導入。「現在プレオープン中だが、女子高生の買物姿も見られるなど売場の改装の手応えを感じている。八柱店の動向を見て、他店舗への展開を検討する」と梅津氏は述べた。
■イトーヨーカドー八柱店
所在地:千葉県松戸市日暮1-15-8
TEL:047-387-1121
売場面積:約826.45m2
営業時間:10時~22時、2階・3階10時~21時
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