イオンリテール／冷凍食品専門店「＠フローズン」レイクタウンに出店

2023年08月10日 17:35 ／店舗レポート

イオンリテールは8月10日、埼玉県越谷市の「イオンスタイルレイクタウン」内に、日本最大級の約2000品目の冷凍食品がそろう「＠FROZEN」（以下：＠フローズン）をオープンした。

＜店舗外観＞

これまでの＠フローズンは、ショップinショップの出店形態だったが、3店舗目となる今回は、食品売場ゾーンから主通路を挟み、＠フローズン業態単独の専門店タイプとして出店。373m2の面積内に独自商品を1200SKU集積し、このうち約500品目は新規導入商品を用意した。レイクタウンの食品通常売場内にある冷凍食品と合算すると2000SKUになる。

店内には、顧客が冷食を実際に食べるシーンまでイメージできるようにデジタルサイネージを新たに導入し、シーズンごとの需要を喚起したり世代別に向けた提案を行うなど、映像を通じて商品の価値を伝達していく。

商圏の特徴として、越谷市の人口推移は、2020年で2010年対比105％増加、2人以上世帯数は69.4％に上り、同世帯はタイパ・コスパを重視している。日本で最大規模の店舗面積（24万5000m2）であるレイクタウンの広域商圏型SCという特徴を活かし、ファミリー、シニア、M・Z世代のあらゆる年齢層をターゲットとした。

＠フローズンのコンセプトは、冷食の持つ簡便・時短に加え、食の豊かさおいしさ提供することで「新たな食スタイル」を創造するというもの。イオンの独自商品や＠フローズン限定品、輸入食品といった豊富な品ぞろえのもと、食の5チャンス（朝食、ランチ、ディナー、おつまみ、スイーツ）をフローズンフードで充足し、市場を開拓していく。日常使いに加え、「特別な日」を演出するラインアップを通じ、顧客による冷食の消費行動を「ストック型」から「セレクト型」に変える狙いだ。

＜イオンリテールの浜口専務＞

＠フローズンについて、取締役専務執行役員の浜口好博商品担当は「今後も100坪（約330m2）タイプを基本に展開していく。1号店（イオンスタイル新浦安MONA）で高付加価値商品が好調だったことから新たに500品目追加した。一過性のブームに留まらず、冷凍だからこそできる商品展開に注力したい。＠フローズンのターゲットは共働き世帯やシニア世帯、サブでM・Z世代という想定だったが、2号店（イオンスタイル横浜瀬谷）では、若年層にマカロンが売れており、客層の広がりを実感している。今回出店する越谷は、全国と比べて人口増加を続けている魅力的なエリアだ」と述べた。

＜西野MD改革本部長＞

＠フローズンの出店計画について、執行役員の西野克 MD改革本部長は「今年度の出店エリアは首都圏中心だが、冷食需要は関東だけではない。今後は、近畿・東海を中心に、早期に出店していく考えだ。モール以外でも駅ナカなどに展開できれば。共働き・シニア世帯のターゲットは変わらず、100坪規模での展開を続けていく。＠FROZENは早期に資金回収できるビジネスとして始めたが、1号店での成果は想定以上だった。固定客も獲得でき、手ごたえを感じている」としている。

また、導入を予定していたイートインについては「今回は設置していないが、今後いくつかの店舗で採用を検討している」という。

＜新導入「ご褒美フルコース」＞

新たなラインアップとして「ご褒美フルコース」を導入。本格的なレストランの味を家庭で気軽に楽しめるというもので、前菜、スープ、パスタ料理、メイン料理、デザートの計24種類を用意した。商品を組み合わせて楽しむ設計ではあるが、もちろん単品でも購入可能。レストランでのコース料理と比べてリーズナブルで、フルコースが約5000～6000円で堪能できるのが強みだという。週末に贅沢をしたい人のニーズにも応える。

＜旅する＠フローズン＞

「ご当地」ならではの商品を冷凍技術によって家庭の食卓に届ける新コーナー「旅する＠フローズン」を展開。北海道から沖縄まで、全国8エリアのバイヤーが厳選した自慢の商品を地域ごとに分かりやすくまとめた。自宅で気軽に旅行気分を味わえるという。西野本部長は「われわれはこれまでNB品中心の商品展開だったが、冷食ならさまざまな地域のアイテムを展開できる」と話す。

＜自宅で有名店のピザが食べられる＞