流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





日本フードサービス協会/4月外食売上13.5%増、19年比8.1%減

2022年05月25日 10:20 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の4月度売り上げ状況は、前年同月比13.5%増となった。コロナ禍前の2019年比では8.1%減。

春休みや土・日曜日、祝祭日を中心に、家族連れが外食需要をけん引し、商業施設立地の店舗などが好調だった。一方、コロナ下での生活習慣の変化により、制限緩和後も夜間の客足は依然として早く途絶え、夜の外食需要は戻っていない。また、営業回復に必須の人員確保も大きな課題で、一部店舗では人手不足から売り上げの回復が遅れているという。

ファストフード業態は、重点措置解除後もテークアウト需要は底堅く、店内飲食の回復や新商品の展開などもあり、全体的に引き続き堅調に推移した。「洋風」は、デリバリー、ドライブスルーの堅調は変わらず、売り上げ10.7%増。「和風」は、夜間の店内営業の再開や新商品の好調もあり、売り上げ7.9%増。「麺類」は、酒類提供制限が大幅に緩和され、売り上げ9.8%増だった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「持ち帰り米飯」の家族向け商品が好調で単価が上昇、売り上げ2.8%増。「その他」は、「カレー」が郊外店で振るわなかったものの、「アイスクリーム」のテークアウト需要が堅調で、商業施設での売り上げも回復し、売り上げ5.1%増となっている。

ファミリーレストラン業態は、家族連れが需要回復をけん引し、全体の売り上げは17.5%増となるも、夜の需要が戻らないことなどから、2019年対比では20.1%減だった。原材料費の高騰により、価格改定に踏み切らざるをえないところも出てきた。「洋風」は、春休みや祝祭日を中心に家族客が戻り、売り上げ12.5%増。「和風」は、重点措置解除後も、依然として宴会需要やビジネス街店舗の需要は戻りが悪いが、家族客の増加で、売り上げ24.3%増となった。「中華」は、テークアウトとデリバリーの好調が続き、店内飲食も回復し、売り上げ14.3%増。「焼き肉」は、家族客の戻りが好調、夜間営業も再開され、売り上げ28.1%増だった。

「パブ・居酒屋」は、営業規制により売り上げ激減であった前年と比べると売り上げ81.9%増と大きく伸びたように見えるが、2019年比では売り上げ52.4%減と、実態はコロナ前の半分にも届いていない。

ディナーレストラン業態は、 百貨店などの商業施設を中心に個人客の戻りが顕著で、売り上げ36.3%増となるものの、長引いた規制の影響で夜間の客の退店が早く、加えて法人宴会の需要が戻っていないことなどから、2019年比では25.8%減となっている。

喫茶業態は、人流の回復に伴い、商業施設立地の店舗など多くの立地で客足が戻り、売り上げ13.0%増。しかしオフィス街立地では、通勤客が戻る傾向にあるにもかかわらず、需要の回復が遅れているという。

関連記事

月次 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧