日本フードサービス協会/11月の外食売上8.7%増、ランチ・温かいメニューが好調
2025年12月25日 15:10 / 月次
日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の11月度売り上げ状況は、前年同月比8.7%増となった。客数は4.2%増、客単価4.4%増だった。
| 11月度 | 売上高前年同月比 |
| 全体 | 8.7%増 |
| ファストフード | 8.8%増 |
| ファミリーレストラン | 9.4%増 |
| パブ・居酒屋 | 3.0%増 |
| ディナーレストラン | 9.2%増 |
| 喫茶 | 9.8%増 |
11月は、前年より土日祝日数の多い曜日まわりとなり、ファストフードやレストランの客数を押し上げた。インバウンド需要は、中国からの団体客の予約キャンセルが見られたものの、全体としてはおおむね堅調に推移している。
継続している客単価の上昇に加え、ファストフードやファミリーレストランの低価格業態の堅調さが下支えした。一方で、喫茶業態などでは、大阪・関西万博の終了後に人の流れが変化した影響も見られた。
ファストフードは8.8%増となった。
「洋風」は、期間限定商品やお得なランチキャンペーンなどによる集客で、8.8%増。「和風」は、新メニューの好評と値引きキャンペーンによる集客増が大きく、14.1%増。「麺類」は、気温の低下とともにラーメン業態が好調で、5.7%増。「持ち帰り米飯/回転ずし」は、お得な期間限定メニューなどは好評であったが、客数の低迷が続き、客単価に支えられて4.2%増。「その他」は、「アイスクリーム」が人気キャラクターとのコラボキャンペーンの好評で、6.8%増。
ファミリーレストランは9.4%増だった。
「洋風」は、低価格業態の堅調とメディア露出による集客増もあり、10.8%増。「和風」は、気温の低下に伴い温かい鍋メニューなどが好評で、8.6%増。「中華」は、値引きクーポンやお得なランチメニューが奏功し、8.5%増。「焼き肉」は、土日が多い曜日まわりの恩恵もあり客数が前年を超え、6.7%増となった。
パブ・居酒屋業態は、平日の少ない曜日まわりや、一部で中国人訪日客の予約キャンセルが影響したほか、忘年会シーズンを控えて客足が伸び悩み、客数は前年並み、売り上げは3.0%増となっている。
ディナーレストラン業態は、引き続き平日ランチが好調で、土日数の多い曜日まわりのなか週末の集客も増加し、9.2%増となった。
中国からの団体客のキャンセルはあったものの、個人客や他地域からのインバウンドが好調で、その影響は限定的だったという。
喫茶業態は、客単価の上昇が売り上げを押し上げ、9.8%増となった。一方で、客数は前年割れとなっており、万博終了後に人の流れが変わった近畿圏の一部では、客数が大きく減少する店舗も見られた。
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