東京地区百貨店/5月売上は9カ月連続プラスの80.6%増、客数76.3%増
2022年06月23日 11:00 / 月次
日本百貨店協会が6月23日に発表した2022年5月の東京地区百貨店(12社24店)の売上高概況によると、売上高は約1116億円(前年同月比80.6%増)で、9カ月連続のプラスとなった。
5月の東京地区は、売上高80.6%増(9カ月連続)、入店客数76.3%増(8カ月連続)と、前年実績を大きく上回った。
前年、緊急事態宣言下において生活必需品以外の売り場が休業したことの反動に加え、行動制限のないゴールデンウイークの人出増加や高額品需要の強さが寄与した。
コロナ前の2019年比では、入店客数は25.4%減だが、売上高は8.8%減と前月よりマイナス幅を縮めた。免税売り上げを除く国内市場は0.9%減にまで回復している。
商品別では、主要5品目全てプラスとなり、特に衣料品、身のまわり品などファッションアイテムは三桁増と大きく伸びた。主力の衣料品(119.8%増/8カ月連続) は、出勤の増加や行楽需要の高まりで、紳士服ではスーツやジャケット、スラックス、婦人服ではブラウスやスカート、ワンピースが好調だったほか、子供服にも動きが見られたという。
ラグジュアリーブランド・高額品の増勢を受け、身のまわり品(157.0%増/9カ月連続)と併せ、雑貨(92.0%増/9カ月連続)も大幅増となった。円安による輸入物価上昇や堅調なブランド品需要を背景に、時計、宝飾、金製品で価格改定による値上げ前の駆け込み需要が見られた。家庭用品(43.0%増/2カ月連続) でもインポート家具など同様の傾向となっている。
食料品(28.8%増/9カ月連続)は、帰省、手土産需要が客数増と相まって、和・洋菓子共に好調だった。人が集まる機会が増えたことで、大人数向けのオードブル、すし、大容量総菜が人気だった。昨年未実施の地方物産展、屋上BBQなども活況で集客に寄与した。中元序盤戦は、コロナが落ち着いていることもあり、ギフトセンターでの受注が好調に推移している。
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