日本百貨店協会/10月の売上高は4.3%増、3カ月連続でプラス

2025年11月25日 17:10 / 月次

日本百貨店協会が11月25日に発表した10月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・176店)の売上総額は約4668億円で、前年同月比4.3%増と3カ月連続で前年実績を上回った。

10月 実数 前年同月比
売上高総額 4668億円 4.3%増
総店舗面積 446万7747m2 0.8%減

10月は入店客数も2.2%増と2カ月ぶりにプラス転換。インバウンド売上が7.5%増と8カ月ぶりにプラスとなったほか、国内売上も好調に推移。月下旬以降の気温低下に伴い秋冬物衣料品が好調だったことに加え、化粧品や時計・宝飾などの高額品を含む雑貨と身のまわり品が伸長し、全体を押し上げた。

インバウンド(免税売上)は、国慶節休暇(10/1~10/8)による客数増もあり、売上高は546億円(7.5%増/シェア11.7%)と8カ月ぶりにプラス。購買客数は56.4万人(8.9%増)で、売上と客数ともに10月として過去最高を記録。

為替相場が円安基調に振れ、ラグジュアリーブランドのバッグなど身のまわり品が好調で、一般物品が5.5%増と8カ月ぶりにプラス。化粧品、食料品を含む消耗品は19.1%増と2桁増。国別では、中国、台湾が売上、購買客数ともにプラス。

一方、日本人顧客の購買を示す国内市場は3.9%増(シェア88.3%)と3カ月連続プラス。10都市は5.1%増(福岡を除く9地区プラス)と3カ月連続増。地方(10都市以外の7地区)は4地区(関東、近畿、中国、四国)がプラスだった。

また、エリア別で見ると、都市(10都市)は全地区で対前年プラス。インバウンド需要と高付加価値商材などがけん引した。

地方(10都市以外の7地区)では、中国、四国など4地区で対前年プラス。美術・宝飾・貴金属は2桁増。都市と地方の差は、前月より3.0ポイント改善。

商品別では、主要5品目はすべて前年実績をクリアした。

主力の衣料品は、月前半は高気温で秋冬物衣料品が苦戦したが、後半はセーターやコートなどのアウターが稼働。身のまわり品はインバウンドや外商顧客など国内外ともに好調で9カ月ぶりにプラス転換。化粧品はインバウンドで国内ブランドの複数買いなどがあったほか、国内もスキンケア商品などが人気だった。

食料品は価格高騰影響で生鮮食品は前年割れだが、菓子は国内外の手土産などギフト需要増で伸長。秋の味覚を取りそろえた物産展などの食品催事は集客に寄与。おせちはウェブを中心に早期受注がスタートし、堅調な滑り出し。

なお、同9月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1358億円(3.7%増)で、2カ月連続のプラスとなった。

10月 実数 前年同月比
売上高総額 1358億円 3.7%増
総店舗面積 67万2589m2 0.1%増
総従業員数 1万2358人 1.1%減

下旬以降の気温低下に伴い、秋冬物衣料品が好調に推移したほか、宝飾、時計などの高額品が伸長。国内売上も活況を呈し、4.5%増と前月より0.6ポイント伸び幅を広げた。

11月18日時点の東京地区の足元動向は、前年比1.6%増で推移している。

日本百貨店協会/9月の売上高は1.4%増、2カ月連続でプラス

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