流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





心斎橋パルコ/医療モール「ウェルパ」11月開業、若年女性の健康にアプローチ

2021年08月26日 16:30 / 店舗

パルコは8月26日、心斎橋パルコ10階に医療ウェルネスモール「Welpa(ウェルパ)」を11月オープンすると発表した。同日オンラインで、新規事業発表会を行った。

<医療モール「ウェルパ」を11月開業>
医療モール「ウェルパ」11月開業

パルコはウェルネス領域の新規事業として医療モールの開発・運営事業へ参入。医療~物販・サービスをシームレスに提供する「ウェルパ」の運営により、20~40代女性に向け健康診断だけでなく、日々の健康管理を抵抗が少なく、楽しめる場所を商業施設のなかに展開する(男性の立ち入りも可能)。大丸心斎橋店と隣接した買い回り効果、心斎橋パルコ10階に入居している東急ハンズとのシナジーも見込み、心斎橋パルコに1号店を出店する。

<女性の連帯を意識したウェルパのメインビジュアル>
女性の連帯を意識したウェルパのメインビジュアル

産婦人科、皮膚科/美容皮膚科、歯科、物販・サービス4店舗、ラウンジ/ギャラリーで構成。「Welpa」は「Wellness Parco」の略。イタリア語で「公園」を意味するパルコが始める新しいウェルネスとして、誰でも気軽に来られる「ウェルネスの公園」のような場所にしたいという思いを込めた。

<ラウンジで情報発信・イベントも>
ラウンジで情報発信・イベントも

事業主体はパルコ、医療機関の誘致・運営サポートのスマートメディカル、ITサービスなどのドリコスが事業パートナーとして参画する。協業パートナーとしてarcaのCEO・ブランドディレクター辻愛沙子氏、ラウンジ運営はフェムテック製品の販売・啓発などを行うfermataが加わっている。

<オープンイノベーション型の新規事業>
オープンイノベーション型の新規事業

「ウェルパ」では、健康に関する知識の不足、自身を知り、習慣的にケアするためのアクションが不十分な20~40代の「健康無関心層」「健康関心層」の課題を解決するため、徹底的なユーザー視点で、「知る・学ぶ」ことから「体験・通院する」ことまで、医療・物販・サービス・イベントを通して提供する。

クリニックの待合スペースとして、ラウンジを用意。健康課題に関するギャラリー展示、ウェルビーイングテーマでのトークセッションなどを開催する予定だ。

商業施設ならではの利便性の高い場所で、クリニックも含め平日夜や土日も一部営業。ショッピングのついでに気軽に利用することで、利用頻度を高める。

また、クリニックの予約、受診受付後の待合呼び出し機能などをスマートフォンで提供。将来的には、ヘルスデータ、生活習慣などの情報を元に、サービス・商品をパーソナライズ提案できる機能の実装を目指す。「ウェルパ」は、1拠点目の心斎橋パルコを皮切りに、今後全国のパルコ、大丸・松坂屋百貨店、他の商業施設などでの展開を検討していく。

<20歳~49歳のがん患者の約70%が女性>
20歳~49歳のがん患者の約70%が女性

パルコの森田幸介ウェルネス事業部長は、「当社の主要顧客である20~40代の女性は、同年代の男性と比較して、がんに罹患するリスクが高く、20歳~49歳のがん患者の約70%が女性。子宮がん・卵巣がんなどの女性特有のがんは20~30代でも、罹患率は近年増加傾向にある。一方で、日本における子宮頸がんなどの検診率は先進諸国の中で極めて低い位置にあるのが現状。女性の健康診断・人間ドックの未受診率も全世代で男性より高く、30代女性の未受診率は45.9%にも上る」。

<女性の健康診断・人間ドックの未受診率も全世代で男性より高い>
女性の健康診断・人間ドックの未受診率も全世代で男性より高い

「女性が日々仕事や家族のために奔走し、つい自分のことを後回しにしてしまう状況、検診やヘルスケアなど自分に必要な情報が浸透していないことが原因として考えられる。錦糸町パルコのクリニックモールの経験から、医療と当社が得意なファッション、アートなどと組み合わせると、顧客が利用しやすく、楽しく、シャワー効果で施設への売上貢献効果が高いことがわかった。ウェルパは、既存モールの経験と新たなパートナーとの協業を生かし、利便性の高い立地で、買物のついでに気軽にクリニックを訪れ、健康情報も得られる場所を目指す」と説明している。

<自分を後回し、情報も十分に得られない女性が多いのが現状>
自分を後回し、情報も十分に得られない女性が多いのが現状

リラックスできる内装、女性の連帯を意識したメインビジュアル

ラウンジの内装・メインビジュアルのクリエイティブディレクターを務めた辻氏は、「ラウンジの内装は、(ピンクを多用するといった)女性らしさを押し付けないことに留意した。女性の色は『赤』、男性は『青』というステレオタイプにとらわれず、中間色の紫を使用した。クリニックの敷居の高さ、硬さをさけ、リラックスしてラウンジを使用してもらえるよう、曲線を多用した内装となっている」。

<女性らしさを押し付けないことに留意したと辻氏>
女性らしさを押し付けないことに留意した

メインビジュアルに関し、「いろいろな人が、いろいろなニーズでクリニックを訪れると思う。ステレオタイプな女性像にならないように、女性の連帯をテーマに、アーティストのPOOLさんとコラボした。個人で悩まず、クリニックで相談したり、体について考えている人が多く集まるラウンジで安心感を得てもらったりして、自分の体に向き合ってほしい」と語った。

■Welpa(ウェルパ)心斎橋
所在地:心斎橋パルコ10階(大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3)
構成:クリニック産婦人科、皮膚科/美容皮膚科、歯科 物販・サービス4店舗、ラウンジ/ギャラリー
開業日:2021年11月予定
公式サイト:https://wellness.parco.jp/

関連記事

店舗 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧