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旧九段会館/オフィス、宴会場など保存棟の工事が12月完了

2021年10月29日 14:40 / 店舗

東急不動産は10月29日、鹿島建設と進めている登録有形文化財である旧九段会館を一部保存しながら建て替える 「(仮称)九段南一丁目プロジェクト」について、プロジェクト全体の竣工に先駆け、保存棟(旧九段会館部分)の保存・復元工事が12月に完了すると発表した。

<オフィス、宴会場などが入居する保存棟>
オフィス、宴会場などが入居する保存棟

同プロジェクトは、「水辺に咲くレトロモダン」をコンセプトに、旧九段会館の保存・復元しつつ、新築棟では オフィスを中心とした高度利用を一体的に図ることで、変わりゆく時代の中で旧九段会館に新たな価値を与えるとともに、歴史と自然が息づくまちづくりの実現を目指すもの。全体の完成は2022年7月を予定している。

保存棟(旧九段会館)には、創建時の姿を保存・復元した貸会議室・宴会場、ワーカーのビジネスをサポートするシェアオフィス 、創建当時の雰囲気を感じられる小規模オフィス、心身の健康をサポートする屋上庭園など、多用な施設がそろう。

<「真珠」イメージ>
「真珠」イメージ

保存棟(旧九段会館)の2階と3階には、創建時の姿を再現した宴会場「鳳凰」と「真珠」を保存・復元。両室とも創建時の照明や装飾品を可能な限り創建時と同様のデザインで復元しており、登録有形文化財としての歴史的価値を後世に残すと同時に、昭和初期のモダニズムを感じさせる空間づくりを図った。カンファレンス施設などとしてビジネス利用できる。

プロジェクトを進めていく中で、正倉院宝物殿の銀壺と類似した模様のクロス、ブロンズやスズメッキなどの金属製建具、希少価値の高い大理石など、現代では手に入らないような創建当時の材料や歴史的価値のある逸品が見つかっている。歴史的価値のある素材をそのまま保存、一部残すなど、建造物の真正性を追求した。

■(仮称)九段南一丁目プロジェクト
事業主体:ノーヴェグランデ※東急不動産、鹿島建設がプロジェクトのために出資する事業会社
所在地:東京都千代田区九段南1-5-1外
交通:東京メトロ半蔵門線・東西線、都営新宿線「九段下」駅徒歩1分
用途:事務所、店舗、集会場、駐車場など
敷地面積:約8765m2
延床面積:約6万7738m2
構造・規模:S造(CFT造)・RC造・SRC造、地下3階地上17階
高さ:約74.9m
設計者:鹿島・梓 設計・工事監理業務共同企業体
施工者:鹿島建設
完成:2022年7月(予定)

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