Ginza Sony Park/建物竣工、2025年1月にグランドオープン

2024年09月03日 15:17 / 店舗

東京・銀座の「ソニービル」の建て替えた「Ginza Sony Park」が8月15日に竣工し、グランドオープンは2025年1月を予定している。

<Ginza Sony Park>

「Ginza Sony Park」は、地上5階、地下4階のSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物で、銀座の標準的な建物の半分ほどの高さにあえて低く構えることで、集積率の高い都会の中に余白と新しい景観を生み出す。

ソニービルは1966年、ソニーのファウンダーのひとりである盛田昭夫氏によってつくられた。そこには、「街に開かれた施設」の象徴であり、盛田氏が「銀座の庭」と呼んだ約33m2のパブリックスペースがあった。春には鮮やかなガーベラの花を、夏には涼しげなアクアリウムを設置するなど、季節ごとに四季折々のイベントを開催してきた。

次の50年に向けても創業者の想いを継承させたいと考え、「銀座の庭」を「銀座の公園」として拡張することで、銀座の街に新しいリズムをつくり、来街者が入りやすく、さまざまな楽しみ方ができる場として、開発を進めてきた。

建て替えプロセスもソニーらしくユニークに行いたいという想いから、これまでにない発想で二段階のプロセスを採用。

第一段階は新しい建物をすぐに建てず、ビルの解体途中(2018年8月~2021年9月)を公園にするという他に類を見ない試みを行い、コロナ禍を含む約3年間で854万人が来園した。

<竣工までのプロセス>

Ginza Sony Parkは、パブリックスペースである「銀座の庭」の思想を継承し、「銀座の公園」として拡張させ、人々が思い思いに過ごせる多くの余白と、体験型のプログラムや飲食などさまざまなアクティビティによって、街や人々にリズムを生み出す場となることを目指す。

地上では数寄屋橋交差点からの動線を開放的な吹き抜け空間で受け入れ、地下動線も内と外を区切る扉や壁をなるべく設けずにシームレスにつなぐことで、銀座の街を訪れる人々が気軽に行き交うことのできる空間を実現した。

さらに地下鉄コンコース接続部にはかつてのソニービルの躯体の一部を残し、進化と同時に積層された建物の歴史を見ることができる。

また、ソニービルは、「花びら構造」と呼ばれる決して広くはない敷地面積に建つ建物を如何に有効に使うかという視点で考え出されたスキップフロアによって、地上階のフロアを連続した空間でつなぐ「縦のプロムナード」を実現していた。Ginza Sony Parkではこのコンセプトを進化させ、大胆に地上の外部空間を取り込みながら地下3階から地上5階(屋上)まで建物全体をつなげる一本の新たな「縦のプロムナード」をつくり出した。

さらに、Ginza Sony Parkは銀座の街の中では珍しい打ち放しコンクリート建築で、普通ベニヤ型枠を採用したコンクリート打設により、とても大らかでプリミティブな表情を見せ、重心の低い建物のフォルムとあわせて、公園の持つプラットフォーム的な要素を体現した。

コンクリートの躯体を覆うステンレスのグリッド状のフレームは、壁面を使った様々なアクティビティを展開する機能的なファサードとして、また設備増設時の配管などを通す共同溝としての役割を担っている。

それに加え、このフレームは公園と街とのゆるやかなバウンダリーとなり、その隙間から地上の大きな吹き抜け空間の中に入り込む光が、まるで木漏れ日のような変化をもたらす。ソニービルがこの銀座・数寄屋橋の地から、世界に向けて多くの情報を発信し文化をつくってきたように、「Ginza Sony Park」から新たな挑戦を始めるという。

■Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)
所在地:東京都中央区銀座5-3-1
フロア構成:地上5階、地下4階 ※地下4階は機械室など
敷地面積:707.42m2
延床面積:4,390.39m2
高さ:33.86m
設計:Ginza Sony Park Project
竣工日:2024年8月15日
https://www.sonypark.com/

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