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串カツ田中/新人事制度「KTリーグ」開始、順位を給与にも反映

2023年05月30日 16:00 / 経営

串カツ田中ホールディングスは5月30日、直営約150店舗を3部制のリーグに分けて順位付けを行う、新人事制度「KTリーグ」の設立を発表した。

<串カツ田中の人事制度を刷新>

新たに設立した「KTリーグ」では、ポイントを競い合うことでランキングが入れ替わり、半年ごとに各リーグの上位10店舗の昇格、下位10店舗の降格を実施する。リーグ名の由来は、串カツ田中の頭文字。

<KTリーグのイメージ>

得点基準は、「目標達成スコア」(売上実績)、「お客様満足度スコア」(顧客アンケートや覆面調査)、「ボーナススコア」(社内コンテストやリファラル採用、顧客参加型キャンペーン)の3つ。「目標達成スコア」については、予算に対してどれだけの売上額を達成したか評価するため、必ずしも元から売上の高い店が有利とは限らない。売上をアップさせるだけでなく、店舗のファンづくりも目的とする。ランキング結果は福利厚生やインセンティブにも反映し、従業員のキャリアアップにもつながるという。

<串カツ田中の坂本社長>

リーグ設立の背景について、串カツ田中ホールディングスの坂本壽男社長は「外食産業では現在、人手不足が一番の課題となり、コロナ禍では業界への不安などから他業界に移る従業員が多かった。加えて、国内では個人の所得が上がらないといった社会問題もある。KTリーグは、従業員のやりがいや所得の問題をどちらも解決できる人事制度だ。コロナを経て薄れた店舗の競争心を高め、顧客を笑顔にするためにも、まず従業員が笑顔で働ける環境を今後も整える。各種KPIによって店舗の順位を決定し、顧客が特定の店舗を応援したいと考える仕組みを構築していく」との考えを示した。

<新制度を説明する谷川人事部長>

新制度の目的について、同社の谷川佑隆人事部長は、「既存の人事制度では直営店1位から約150位までが同じレーンに並んでいたため、その多数の店舗内で上位を目指すには、何をどれだけ頑張れば良いか見えにくい状態だった。そこで全店共通の指標を設定し、串カツ田中のあるべき姿を明確化。リーグごとに評価することで旧体制よりも賞賛の機会を増やし、従業員の成長につながる達成感を感じられるようにした。これまでも実績に応じキャリアアップや福利厚生、給与にも反映させてきたが、KTリーグの構築によって上位リーグかつ店舗ランキングが高いことが評価につながり、実績と評価の関係がより明確になる」と説明する。

<特設サイトより抜粋>

同リーグの設立に合わせて、顧客に向けた特設サイトも開設。ここでは新制度の説明に加えて、直営全店舗のランキングが獲得ポイント数も含めて掲載されているため、店舗の格付けが具体的な数値とともに可視化されている。ランキングの順位は毎週更新され、従業員だけでなく顧客にも得点数が公開されることで、ユーザーが応援したい店舗の情報を確認できる仕組みだ。

既にシーズン1前半(2月1日~6月1日)のスコア加算が行われており、同制度が適用されていることが分かる。シーズン前半と後半の結果を合わせ、2024年2月にシーズン1の総合優勝店舗が決定するという。

■KTリーグ特設サイト
https://kushi-tanaka.com/ktleague/

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