アイリスグループ/スマイルロボティクスの全株式取得しロボット事業拡大
2023年07月31日 11:46 / 経営
アイリスグループは7月31日、同日付けでスマイルロボティクスの全株式を取得し、同社がアイリスグループの傘下に入ることを発表した。
なお、8月1日から同社の新社名は「シンクロボ」となる。
アイリスオーヤマは、2020年11月よりロボティクス事業に参入し、ソフトバンクロボティクスが提供するサービス・ロボットに独自開発のオプション機能を付加した「アイリスエディションシリーズ」を販売している。メーカーベンダー(製造業と卸業の融合形態)による広範囲の販路を通じて、現在は4000社を超える企業が導入し、事業参入から3年という短期間で法人向けサービス・ロボットの主要事業者に成長した。
一方のスマイルロボティクスは、「ロボット技術で全世界に笑顔を」をミッションに東京大学情報システム工学研究室出身のロボットエンジニアが2019年に創業したロボット開発のスタートアップ企業。設立以来、「アーム付き配膳・下膳ロボット」や「分離合体式 棚搬送ロボット」などのサービス・ロボットの開発を行ってきた。直近では「Rust言語によるロボットアプリケーションフレームワーク『OpenRR』」をリリースし、それを用いた「移動ロボット開発プラットフォーム」などの販売も行っている。
今回、アイリスグループが全株式を取得することで、スマイルロボティクスが得意とする「ロボット開発力」とアイリスオーヤマが強みとする「企画・量産・販売力」において、相互補完のシナジー効果が生まれ、ロボット事業を企画・開発から製造・保守まで一気通貫で実現可能になった。これにより、既に事業展開している清掃・配送ロボットに加え、「物流2024年問題」という喫緊の課題を解決する仕分けロボットや搬送ロボット、介護用ロボットなど、多様な分野でロボット事業を拡大できる体制が整う。
さらに今後は、単一機能のロボット開発・製造・販売に加え、複数のロボットを制御する独自のシステムを開発することで、導入企業が総合的な付加価値を享受できる事業の展開を目指す。
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