ハンズ/渋谷店で50周年企画、マンホール・ソフビ・中古ラジカセ…迷う楽しさ提案
2026年01月22日 17:15 / 店舗レポート
ハンズは2026年8月に創業50周年を迎える。東京・渋谷の旗艦店「ハンズ渋谷店」では、50周年企画として「生活編集図鑑プロジェクト」を開催し、独自の買い物体験を提案。「タイパ」重視の時代に、渋谷店ならではの迷う楽しさを追求している。
ハンズは1月21日、渋谷店で「ハンズ50周年に向けたメディア発表会」を開催。50周年記念ロゴを発表した。
桜井悟社長によると、記念ロゴは数ある案の中から、社員の半数以上の支持を得て選ばれたという。デザインは、手が数字の「5」にそっと置かれているようにも、あるいは力強く「5」を持ち上げているようにも見える造形になっている。
発表会では、商品統括部統括副部長の加藤裕司氏が、渋谷店を舞台にした「生活編集図鑑プロジェクト」について説明。加藤氏はプロジェクトの背景を次のように語った。
「タイパの時代、くちコミを駆使した失敗しない買い物が当たり前になっている。一方で、あえて時間をかけて迷いたい、商品のストーリーや販売者の思いを知って買い物をしたい、といったアナログ回帰の傾向も出てきているのではないか。見つけるまでの無駄を楽しむこと。自分で見つけた納得感。それらがリアル店舗の価値であり、買い物体験の楽しさだと私たちは捉えた」
そうして立ち上がった「生活編集図鑑プロジェクト」では、渋谷店の魅力を「巨大な体験型図鑑」と定義。迷路のように入り組んだA~Cごとの全24フロア、408段の階段を持つ特殊な構造を、「不便さ」ではなく「ダンジョン感(ゲームの舞台のような入り組んだ場所)」としてポジティブに捉え直した。
最短距離で目当てのものを買う便利さだけでなく、図鑑のページをめくるように、予期せぬ商品と出会うワクワク感を提供することがこのプロジェクトの核となる。
実際に各フロアを巡ると、まさに「図鑑」のように多彩で膨大な品ぞろえに圧倒される。例えばB1Aフロアの「HANDSマンホールベース渋谷」では、デザインマンホールの魅力を発信すべく、北海道から沖縄まで全国のマンホールグッズが500種類以上も集められている。
1Bフロアの「DESIGN UNDERGROUND SHIBUYA-BASE」には、70年代から90年代に製造された往年のヴィンテージラジカセや中古カセットテープがずらりと並ぶ。
2Aフロアの「ソフビの世界」では、昭和の怪獣ブームを支えた老舗メーカーの「ブルファク」などのほか、オビツ製作所キューピーなど400種類以上のソフビを展開する。
日常を彩るこだわりのアイテムも充実。3Aフロアの「専門的だから大満足の爪切り」コーナーには、日本製の高品質なアイテムを中心に約100種類をラインアップ。赤ちゃんの爪用から拡大鏡付きまで、用途に合わせて最適な1本を見つけ出すことができる。多すぎて選びにくいといったことがないよう、「バイヤーおすすめ」のアイテムも提案する。
4Aフロアの「1000通りのバスタイム」では、その名の通り1000種類以上の入浴剤が並び、香りや使用感に合わせて選べる。
5Cフロアの「推しうちわ工房」は、推し活に励むファンがオリジナルの応援うちわをフルオーダーしたり、豊富な素材から自作したりできる熱量の高いスポットとなっている。今後は制作専用スペースも店内に確保する予定だ。
さらに、この広大なダンジョンを楽しみ尽くすための仕掛けとして、24フロア周遊型の謎解きイベント「感情の塔」も開催している。LINEと専用の冊子を使い、全24フロアを巡りながら各フロアに隠された謎を解き明かしていくというもので、昨秋スタートしてすでに2000人以上が参加したという。
「行く予定のなかったフロアを訪れることで、思いがけない商品との出会えるという点で、『感情の塔』はまさに図鑑を体感できるコンテンツとなっている」(加藤氏)。
取材・執筆 比木暁
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