流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





コロワイド/3月期は損益分岐点の引下げで事業利益61億円

2022年05月13日 10:40 / 決算

コロワイドが5月12日に発表した2022年3月期決算によると、売上収益1756億2700万円(前年同期比4.4%増)、事業利益61億3300万円、当期利益30億6800万円、親会社に帰属する当期利益14億3700万円(前期は100億8500万円の損失)となった。

中食を上回る上質でお値打ち感のあるランチメニューやテイクアウト商品の強化、ショッピングセンター内のフードコートへの出店、「個食」への対応、他社の事業所や医療機関、公務員関連施設に向けた給食事業の展開などを行った。さらに料理に必要なカット済みの食材や調味料・ソースをセットにして、完成度の高い食事を短時間で作れるようにする「ミールキット」の開発・提供や、ESG(環境、社会、ガバナンス)推進の一環としてセントラルキッチンの近隣生産農家から調達した食材の残渣を堆肥化し、生産農家に還元する地域循環活動にも取り組んだ。また従業員のモチベーションやスキルを高めるため、メンター制度を導入するとともに、研修用のWEBセミナーも開催した。

コスト面では、引続き費用対効果の精査に努め、損益分岐点の引下げを鋭意図った。そのため、従業員の適切な配置転換による人材の活性化や配膳ロボットの導入、分単位の適正労働時間の算出に基づく人件費の削減、賃借物件の家賃契約をはじめとする各種契約の見直しによる費用圧縮などを実施した。また、業態転換あるいは業態集約、提供メニューの工夫に基づく使用食材の歩留まり向上、需要予測の精緻化による食品廃棄ロスの低減、物流拠点の集約及び物流ラインの整理などに基づく物流全体の最適化なども進めた。

店舗政策では、直営レストラン業態を22店舗、直営居酒屋業態を5店舗、合計27店舗を新規出店した。一方、不採算や賃借契約の終了などにより直営レストラン業態を41店舗、直営居酒屋業態を28店舗、合計69店舗を閉店した。その結果、期末の直営店舗数は1433店舗となった。なお、FC店舗を含めた総店舗数は2785店舗となった。

財務面では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑止のための時短営業協力金及び雇用調整助成金の申請を行ったことや、昨年9月の公募増資1000万株とオーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資159万株によって、財務体質の強化を図った。

次期は、売上収益2471億2700万円(40.7%増)、事業利益92億9300万円(51.5%増)、当期利益30億7500万円、親会社に帰属する当期利益13億4200万円(6.6%減)を見込んでいる。

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧