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H2O/4~9月、阪急本店好調などで増収増益

2022年11月04日 11:10 / 決算

エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)が11月2日に発表した2023年3月期第2四半期決算によると、売上高3044億2500万円(前年同期比28.4%増)、営業利益11億1400万円(前期は51億4800万円の損失)、経常利益28億3500万円(前期は41億8900万円の損失)、親会社に帰属する当期利益27億9000万円(65.5%減)となった。

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グループの収益認識に関する会計基準等による影響を除外した従前の基準での売上高に相当する総額売上高は4615億4600万円(34.1%増)となった。百貨店事業では新型コロナウイルス感染症による影響は残るものの、阪急本店が好調に推移した結果、国内既存店売上高はコロナ前の水準を上回り、前年のコロナ拡大に伴う営業制限の反動で売上高は大きく伸長した。食品事業は、2021年12月に経営統合した関西スーパーマーケットの新規連結などにより、連結合計で大幅増収となった。売上高増加に伴う粗利益の増加と百貨店事業で販売費及び一般管理費を計画より抑制した結果、営業利益、経常利益ともに大幅に改善した。

百貨店事業の総額売上高は2204億7500万円(42.9%増)、営業利益は16億2600万円(前期は営業損失40億7500万円)となった。新型コロナウイルス感染症第7波の影響を受けたものの、消費意欲の回復傾向を受けて、売上高は回復した。阪急本店では、通勤や外出機会の増加に伴い、婦人ファッションを中心に好調に推移した。また、時計やラグジュアリーなどの高額商材も大幅に伸長した。阪神梅田本店は、4月にグランドオープンを迎え、4フロアで展開する食を中心とした体験価値の強化に取り組み、幅広い顧客層の来店につながった。

販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症に関する特別損失への振替額の減少や阪神梅田本店の開業に伴う減価償却費の増加、光熱費の高騰などにより、前年より増加した。売上増加に伴う販売手数料の増加などの影響があったものの、宣伝費の抑制などのコスト削減に努めた結果、計画を下回った。

食品事業は、総額売上高が2058億3200万円(37.9%増)、営業利益は16億4300万円(32.4%減)となった。食品スーパーを経営するイズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーマーケットは、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、前年のコロナ禍における内食需要増大の反動や物価上昇が消費者心理に影響を与えたことで、各社の既存店売上高は前年を下回った。販売費及び一般管理費については、2社ともに光熱費は増加した一方で、業務標準化・省力化への取り組みの中で人件費等コスト削減に取り組み、前年実績、計画ともに下回った。

通期は、売上高6400億円(23.4%増)、営業利益90億円、経常利益100億円(326.3%増)、親会社に帰属する当期利益110億円(11.4%増)を見込んでいる。

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