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いなげや/4~9月営業利益88.8%減、電気料金高騰が響く

2022年11月09日 10:30 / 決算

いなげやが11月8日発表した2023年3月期第2四半期の決算は、営業収益1231億5700万円(前年同期比4.6%減)、営業利益2億3000万円(88.8%減)、経常利益3億4300万円(84.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億600万円(93.6%減)だった。

スーパーマーケット事業のセグメント別売上高(外部顧客)は958億3500万円(5.7%減)、セグメント損失は2億3800万円(前年同期は14億9400万円のセグメント利益)。

売上高は、外食・レジャー・旅行への機会が増え、客数減少に歯止めを掛けることができず、さらに急激な円安・資源高による相次ぐ商品値上げによって、買い上げ点数が減少したことも要因となり減少した。

利益面は、売り上げ減少に加え、急激な原材料高騰による売り上げ総利益率の悪化や資源高の影響による水道光熱費の増加などの要因により、前年を大きく下回った。

<電気料金の高騰が打撃と本杉社長>
本杉社長

11月9日行われた決算説明会で本杉吉員社長は「電気代が4割近くあがっている。使用量は店舗での節電などで5%減らしたが、業績に大きく響いた。また、ファミリーヤング(40代)の取り込みのため、サラダ、洋風総菜、刺し身、ステーキなどを強化している。しかし、強化した品目の需要は伸びたが、40代顧客は逆に減ってしまった。価格や味が40代のニーズに合っていなかったと分析している。これを見直し、下期の新商品開発につなげたい」としている。

設備投資は、既存店の活性化を引き続き推進し、大泉学園店(埼玉県新座市)、所沢狭山ヶ丘店(埼玉県所沢市)など5店舗を改装。9月末の店舗数は132店舗。

ドラッグストア事業のセグメント別売上高(外部顧客)は217億4800万円(0.2%増)、セグメント利益は2億9700万円(27.8%減)。

ウェルパークは、既存店売上高が前年同期比2.2%減となったが、EC拡大により顧客利便性向上を目指し、また「大創業祭ポイントプレゼントキャンペーン」など企画を行い、集客力の強化を行った結果、売上高は0.2%増となっている。

ECの売り上げが前年同期比2倍、調剤も堅調で売り上げをけん引した。

いなげやのPB導入、共同仕入れの推進で、値ごろ感のある価格を維持しているという。

店舗面では、練馬平和台店(東京都練馬区)を新設した。また、既存店の活性化のため、足立舎人店(東京都足立区)、綾瀬深谷店(神奈川県綾瀬市)など15店舗の改装を実施した。1店舗を閉鎖し、9月末で店舗数は141店舗。

通期は営業収益2520億円(0.2%増)、営業利益36億円(2.1%増)、経常利益39億円(0.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益17億円(29.2%減)を見込む。

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