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ユナイテッドアローズ/各種施策で売上高10.3%増、当期利益66.5%減

2009年05月13日 / 決算

ユナイテッドアローズが5月12日に発表した2009年3月期決算によると、売上高は796億6500万円(前年同期比10.3%増)、営業利益43億1900万円(12.4%減)、経常利益42億8300万円(14.6%減)、当期利益12億7400万円(66.5%減)の増収減益となった。

ことし4月に向けて本部スリム化のための本部組織・機能の集約・統合等に関する本部組織再編プランの検討を進め、下期に業態本部人員の約5%に当たる販売経験者が本部から店舗に異動し店頭強化を図った。また本部の中途採用を凍結するなど、本部スリム化に向けた施策を実施した。

さらにMD(商品計画)精度の向上と在庫効率向上のため、MDプラットフォームなる仕組を全社的に稼動させ、定量・定性的な商品計画の策定から売上に応じた調達進捗管理、消化率、残在庫率等の重要指標を全社統一フォームで管理する仕組などの運用精度向上に努めた。

全社の最適な生産体制の仕組みである生産プラットフォームの構築に向け、全社単位での生産発注体制確立の生産組織・役割の見直しも検討を進めた。

早期の黒字化が困難と予想されるサウンズグッド事業の撤退を決定した。サウンズグッド事業3店舗中2店舗を第4四半期中に退店し、このほかの各事業も今後の経営環境を勘案しつつ、厳格な精査で全社の収益性向上を目指す。

また、単年度計画達成に向けた取組みは、OJTをメインとした販売力の継続強化と販売に集中できる体制整備、CRMシステムを活用した来店促進による買上客数の向上、商品力や鮮度に応じた適所(レギュラー/アウトレット店)・適価での販売による換金率の向上、全社的なコストコントロールの実施などを行った。

これらの取組では販売指標管理による販売力の可視化を推進し、店舗におけるマンツーマン指導を再構築して販売力の向上に継続して取組んだ。各部から起案された391件の改善提案について週次の営業統括会議にて討議を重ね、92%の解決策を実施した。

昨年8月からハウスカードの稼動を開始し、顧客情報を蓄積。ハウスカードの顧客情報分析システムを活用することで、店頭のイベント・キャンペーンと連動し、顧客のニーズやウォンツにあったアプローチを推進した。

商品投入時期・量の見直しや個別商品の消化状況に応じた上代変更によるレギュラー店での販売、機動的なアウトレット店への商品移動の実施などで、昨秋冬シーズンの消化率は前年同期より向上。商品の換金率が改善した。

個別の販売費・一般管理費は計画に比較し5.1%減となり、出退店はユナイテッドアローズ業態で出店11店舗・退店3店舗、グリーンレーベルリラクシング業態で出店1店舗・退店3店舗、スモールビジネスユニットとUAラボは出店8店舗・退店3店舗を実施し、期末店舗数は138店舗となった。

連結子会社の状況はフィーゴが12月に直営店を1店舗出店し、直営12店舗体制となったほか、ペレニアルユナイテッドアローズは8月より出店を開始し、期末店舗数は2店舗となり、コーエンは10月より出店を開始し、期末店舗数は16店舗となった。連結子会社3社は、それぞれ売上は計画未達であったものの、コストの圧縮などで3社合計での経常利益は計画を若干上回った。

来期は売上高826億4400万円(3.7%増)、営業利益44億7800万円(3.7%増)、経常利益43億円(0.4%増)、当期利益19億4300万円(52.5%増)の見通し。

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