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ヤマナカ/3月期の売上高2.5%増、当期損失2億円

2009年05月01日 / 決算

ヤマナカが5月1日に発表した2009年3月期決算によると、売上高は1149億100万円(前年同期比2.5%増)、営業利益9億6900万円(19.2%減)、経常利益11億5500万円(17.4%減)、当期損失2億800万円(前期は7億2000万円の当期利益)となった。

同期は昨年4月に大府フランテ館、6月に多治見フランテ、8月に四日市富田フランテ館の3店舗を出店し、営業効率を高めるため8月に富船店を閉鎖した。これにより年度末の店舗数は70店舗となった。また、子会社のアスティ・スポーツでは、健康志向の高まりに対応し5月にアスティ・スポーツクラブ大府をオープンした。

各事業別の概況は、小売事業・小売周辺事業で、旬の食材など主力商品を主体とした売場づくりを徹底し、季節感、ボリューム感、安さ感のある売場を展開した。また週毎の重点テーマに合わせた関連商品の拡販に努め、料理見本などのメニュー提案や商品の品質・特徴をコメントした販促物による商品訴求など、選びやすい売場の実現に取組んだ。商品政策では、節約志向・低価格志向に対応し、「チャレンジプライス商品」として買い得品を増やし、「価格変えません厳選200品目」や「生活応援 値下げ宣言」と銘打ち、生活必需品を中心に値ごろ感のある商品を提供、来店客の支持を得た。

また、個食化に対応したバラ売りや適量パック、簡便化に対応した総菜、半調理品の品揃えを強化した。販売企画面では、夕方の販売強化策として「ヤマナカ 夕市」を全店で毎日開催、夕方のタイムサービス商品を増やし、試食販売や実演販売を積極的に実施。夕方のピークタイムの販売体制を強化した。また、曜日別特売や各部門でカテゴリー割引を実施し、抽選会などのイベント企画も開催し集客力の向上を図った。

効率面では商品ロス削減を端緒に、販売データを活用した販売計画づくりと発注精度の向上で廃棄ロスや在庫の削減を図り、無駄な作業を排除するなど作業効率の改善に努めた。また、一部店舗の営業時間見直しなど営業の効率化にも取組んだ。人材教育面では、パートナーリーダー研修や管理職研修など階層別研修を充実させ、従業員のレベルアップを図るとともに、各店舗でパートナーやアルバイトを含めた店内ミーティングを毎日実施。課題の共有化と現場の問題解決型風土の醸成に努めた。さらに、社内インストラクターを増員し、店舗内における基本動作の徹底と作業の標準化を推進した。

小売周辺事業では、総菜等加工販売の健康デリカが、管理栄養士を増員して弁当や総菜の新メニュー開発など、より健康的で食育を考慮した商品づくりに取組んだ。また、日配品製造のサンデイリーは、国産原料にこだわった商品の品揃えを増やし、ヤマナカ以外への販路拡大に取組んだ。小売事業・小売周辺事業の売上高は1140億4200万円(2.5%増)を確保した。

来期は店舗業態の特性に合わせた商品政策や店舗運営を推進し、社内にプロジェクトを立ち上げ、来店客の低価格志向への対応強化を図り、売上高1135億円(1.2%減)、営業利益13億円(34.1%増)、経常利益15億円(29.8%増)、当期利益6億円の見通し。

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