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西武池袋本店は4月29日、本館9階の屋上に「食と緑の空中庭園」をオープンする。28日、関係者向けに内覧会を開催した。
池袋駅というターミナル駅に直結した立地のため、駅の利用者を含め年間で7000万人が来店する西武池袋本店の集客を強化する施策。来館者のうちレジ通過客数は3200万人だが、誰でも利用しやすく楽しみやすい施設を設置することで、レジ通過客数の増加を目指す。
現状の屋上の利用状況は1日700人程度だが、これを雨天時を除き1日2300人に拡大し、年間で40万人の集客効果を見込む。大規模な緑地のある公園を持たない豊島区の中で、地域住民も利用しやすい空間を設置することで地域社会への貢献も目指す。
屋上の約5800㎡にレストスペース570席を配置、レストラン&バー(約120)席、フードカート10店(和1、洋6、中1、その他2)を設ける。5・6・9月の通常営業時間は10時~22時、7・8月の夏季は10時~22時30分、10月~4月は10時~20時までとした。
食と緑の空中庭園を担当した久保田俊樹そごう・西武執行役員は「自分たちが子ども頃は、百貨店の屋上は最高の遊びだった。何か楽しいことやワクワクすることを提供する百貨店の原点に立ち返り、公園のほか、レストラン&バー、手軽なフードカートを設置した。池袋周辺のファミリー層やオフィスワーカーな人など、幅広い人に利用したもらいたい」と語る。
レストラン&バーは、オフィスワーカーの仕事帰りのちょい飲みにも対応できる店舗。イタリアン、スパニッシュ、ビストロのほかアルコールも提供。1500円~3000円程度の価格帯の商品をそろえた。
フードカートは、ホテルのレストラン、中華街、築地などに店舗を構える飲食店をそろえた。お店では高級な価格帯の料理だが、フードカートでは1000円以下のメニューを中心に構成。主要価格帯は500円~800円程度とすることで、手軽に本格的な料理を味わえる工夫をした。
フードカートの店舗では、毎月、共通のテーマを決めてイベントを開催。4月29日~5月31日は、全店で串に刺した料理を提供する「串フェス」を実施する。設備は、保健所の検査もクリアできるように、キャンピングカーをベースにオリジナルで製作。冷暖房を完備し、衛生面でも配慮をした。
民間の施設では初めて、東京都が認定するヘブンアーティスト(大道芸人)による活動場所の指定を受けた。金・土・日と週末にかけて、ヘブンアーティストによるパフォーマンスを実施。そのほか、ワゴン販売、朝市、朝ヨガ、ミュージックライブなどのイベントを開催する予定だ。
物販では、ガーデニングショップで、日比谷花壇の新業態「COTO by hibiyakadan」、「鶴仙園」、「誠香園」、フィッシュショップで「土屋観賞魚」を展開。そのほか、ワゴンで雑貨を販売する。
「食と緑の空中庭園」は、印象派を代表する画家クロード・モネが愛したノルマンディーの「ジヴェルニーの庭園」、パリ オルセー美術館所蔵のモネの絵画、パリ オランジュリー美術館に所蔵され、訪れる世界中の多くの印象派ファンに感動を与え、いつまでも心に残るモネ晩年の大作「睡蓮」にインスピレーションを得て造園したという。
屋上には100万枚のタイルを敷き詰め、モネの睡蓮をイメージした絵を描いた。施設内のイスや机にもベルギー産やフランス産のものを使用し、ゆったりとくつろげる空間を演出した。
日没時にはブルーガーデン(ブルー色)、夜にはローズガーデン(ローズ色)に照明を切り替える「光りの演出」を実施。エリアごとに、一日の時間帯、季節ごとに変化する曲をプログラムした「環境音楽」で演出を行う。
冬場は30台のストーブを配置して、冬でも過ごしやすい環境を整え、年間と通じた利用を促す。また、「屋上コンシュルジュ」を新設し、各階・8階レストランの案内のほか、「睡蓮の庭」など、屋上の見どころを案内する。
久保田氏は「西武百貨店はかつては、芸術やアートからインスピレーションを受けた企画を数多く手掛けてきた企業だ。食と緑の空中庭園で、もう一度、西武らしさを打ち出し、百貨店に来店する機会を増やしていきたい」と語った。
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