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グローウェルHD/イレブンを完全子会社化、関西地区戦略を優位に

2009年06月03日 / 経営

グローウェルホールディングスは6月2日、同社を完全親会社、イレブンを完全子会社とする株式交換の基本合意書を両社の間で締結したと発表した。

ドラッグストア業界を取り巻く環境は、政府による医療費の抑制から薬価や調剤報酬の見直しやジェネリック薬品の普及の促進、2009年度から実施される登録販売者制度によってコンビニエンスストアやスーパーなどが薬剤師不在でも大衆薬の販売が可能になるなど、大きな変革にさらされている。

セルフメディケーションの推進により、一般消費者からは「低価格、利便性、情報」などの要求が強くなっている。ドラッグストア業界内では異業種を含めた低価格競争に加え出店競争がさらに激しさを増し、単独での生き残りが難しい状況になってきており、異業種も巻き込んだM&Aも行なわれている。

グローウェルHDは昨年9月にウエルシア関東と高田薬局との共同株式移転により持株会社として設立。グループ全体としては11月にはウエルシア関東が寺島薬局を子会社化し、地域の有力企業の連合体として、グループの質・規模を拡充し将来のドラッグストア業界で有力企業グループとなることを目指している。

一方、イレブンは、1975年の創業以来「地域社会に貢献できる№1 ドラッグストア」を目指して、大阪泉北・堺地区を中心にドミナント展開を進めており、現在では同エリアを中心にグループ全体で58店舗を展開。南大阪地区でのドラッグストア企業として№1の地位を確立している。

イレブンがグローウェルグループの一員になることは、「地域の有力ドラッグストアの連合体」としての有力企業グループを目指すために、展開していなかった関西地区でのコア企業を確立することができ、今後の関西戦略を優位に進めていくことが可能になると見ている。

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